アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

予想を超える成長速度

2011-02-10 | Weblog
 あらためて口に出すことでもないが、子どもの成長は親にとって何よりの喜びである。

少しずつ賢く、たくましくなっていく。できることが少しずつ増えていく。そんな実感を得たとき、子育てのあらゆる苦労は霧散する。


 ただし、戸惑うことも、喜びと同じくらいあるのではないだろうか? 親の予想をはるかに超える成長速度のおかげで…。



 6日の日曜日。一緒にふろに入り、布団に入ったのは8時半を過ぎ、9時近かった。

 小学1年生の男の子にとっては10時間くらいの睡眠が、一番快調のようだ。翌日から新しい週が始まる日曜日は特に「早寝の日」と決めていたが、この日は目標の就寝時刻(午後8時)を大幅に過ぎていた。

 読み聞かせは1冊だけだ。一番手近にあった「神様の贈り物」というタイトルの本を選んだ。



 「大切な友達も、大好きなお父さんやお母さんも、みんな神様からの贈り物です」。いつもより少し早口で読み進めたが、息子は熱心に聞き入っている。


 早く消灯したい。さらに早口に。


 「この美しい地球も、月も、夜空の星たちも、みんな神様からの贈り物なのです」



 「違うよ」。唐突に息子の声。

 (えっ?)


 「地球は大昔、隕石がたくさん合体してできたんだよ。月は地球に大きな隕石がぶつかって、地球から分かれてできたんだよ」。


 (ええっ?)



 (「地球大紀行」?)


 副題は「46億年物語」。地球の誕生から現在までの歩みを12回に分けて放送した1987年のNHKスペシャルだ。

 もう20年以上も前のテレビ番組だが、デジタルリメイクしたDVDが我が家にある。私は未だにこの番組が好きで、しばしばDVDを見ている。そういえば、息子がひざの上のときもあった。


 合体したのは、正確に言えば「隕石」ではなく「微惑星」。しかし、漫然と流し見していると思ったが、意外と興味をもって見ていたのかも?


 しかし、関心ばかりもしていられない。就寝前の布団の中で突然提起された“宗教裁判”に、私は迅速に「判決」を出さねばならんのだ。遅くなればなるほど朝つらいのは子ども本人。私にしたって、子どもにぐずられるのは避けたい。出社前に消耗してしまうのだ。


 「そうだね。地球はたくさんの小さな星が合体してできたんだよね。でも、こんなに生き物がいっぱいいる星になったのは、やっぱり神様のおかげかなぁ」。


 「違うよ」。

 
 (また?)


 「海ができたからだよ」


 (「地球大紀行」!)



 私はもう、この宗教裁判の司直サイドにつくのはやめることにした。翌朝は少しつらくなってもいい。息子の“反対尋問”をみんな聴いてみよう、と決めた。


 「そうか、よく知ってるな」


 ただし、次の息子の反応も私の予想を超えていた。私のそのせりふに怪訝そうな表情を向けた。「なに言ってるの?お父さんも一緒にあのテレビ見てたじゃない」っていう顔だ。




 (小学校に入ってから、すごいスピードで育っているなぁ)


 もう、幼児扱いのごまかしなど効かない。

 困惑のあとに、喜びがやってきた。


 これから、ますます予想を超えていくのだろう。


 地球の歩みと同様、「激変」もあるのだろう。


 着いていくのが大変になる、きっと。
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