同僚と郡山の繁華街で呑んだ後、自宅の玄関フロアで眠ってしまった。
外で呑むと、頭髪や衣服に煙草の臭いが付いてしまう。
居酒屋で呑んでいるうちはいいが、自宅に戻ると特に気になって、妻と子供のいる寝室に入るのは気が引ける。
寝入っている人に煙草の臭いを浴びせるのは、かわいそうだ。
早朝に目が覚めた。
とにかく、煙草の臭いを消さなくてはいけない。
風呂に入って、ついでに仮眠をとる。
と、階段を軽やかに駆け下りてくる足音。
息子だ。
お父さんは昨晩のうちに帰っている筈だ。
遊び相手を探している。
しばらく家の中を歩き回った後、風呂場へたどり着いた。
「お父さん、サッカーボールしよう!」
まだ、朝6時。
眠いし、まだアルコールが抜けきっていない。
「きょうは倒れるかもしれない」
さすがに、そう思った。
なんだかんだと逃げ口上を並べたが、結局、一緒にプールに行くことに。
ただ、幸運だった。
プールでしばらく息子と2人で遊んでいたら、保育園の女の子の友達が、お母さん、お姉ちゃんと一緒に来ていたところにばったり。
一緒に遊び始めたのをいいことに、友達の家族に息子を任せて私は2時間ほどプールサイドで睡眠をとることができた。
帰宅後は公園でサッカー。
さすがに、きつかった。
夕方、一緒に風呂に入ってから、私は単身先のアパートに戻った。
帰り際、折り紙と手紙をプレゼントしてくれた。
私の車にいつまでも手を振ってくれていた。
手紙には、息子がとても大切にしている「仮面ライダー ディケイド」のカード。
そして平仮名が並んでいる。
「またあそうぼうね」
「○○さんへ」
私の名前だ。
何があっても、生きていける。
この手紙さえあれば。
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