TRiP EDiTOR (赤池リカ:ライター)
2023年3月22日
住み慣れた場所を離れ、違うところで暮らし始めると、その土地ならではの文化にカルチャーショックを受けることがありますよね。それは海を超えた海外生活だと、なおさら異文化に驚くことがある様子。
実際に中国に住む日本人の皆さんに、現地での生活についてお話しを伺ってみたところ、「考え方がかわった」という声が聞こえてきました。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
修理の人が手ぶらで来る

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家の何かが故障したとき、管理会社などへ連絡して、修理を依頼することがありますよね。日本の場合、プロの修理技師さんたちが必要な工具などを持参しているため、スムーズな作業を行なってくれます。
しかし中国では、工具などを持たずに手ぶらで自宅に修理しにくることがあるのだとか。
「水道や電気の修理を依頼すると、その修理技師の人が手ぶらで家に来ることが多く驚きました。部品や工具、脚立など持たずに家にやって来て、家にある工具を使って修理したり、家にない場合は取りに戻ったりすることがよくあります。何度も往復するのは面倒くさいんじゃないかと思いますが、中国人にすると必要ないものを持っていく方が面倒くさいのかもしれません」
無料でフルーツをゲットできる裏技がある

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ドラッグストアやスーパーなどでは、お買い物をする度にポイントが貯まるところがあります。そのポイントが貯まると割引になったり、商品と交換したりすることができるので、とてもお得。ただ、中国ではほかにもお得な裏技があるのだそう。
「最近の中国の多くの買い物アプリでは、『無料フルーツゲット』の項目があります。淘宝(タオバオ)や京東(ジンドン)、美団(メイトゥアン)などのアプリ上で毎日木に水をやると、実際に家にリンゴなどのフルーツが届くんです。時間はかかるんですけど、楽しくてついつい毎日ポチポチやってます」
なぜかナイフのクオリティが高い

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外国人観光客のあいだで、日本の刃物のクオリティが高いと話題になっていたことがあります。日用品としてだけでなく、お土産で日本製の包丁や爪切りなどを購入する人も珍しくありません。
ただ、とある在中日本人によると、なぜか中国のスーパーで買ったナイフの切れ味が抜群によかったそう。
「その辺のスーパーで買った果物ナイフの切れ味がすごくいいことに驚きました。ちょっとした果物を切るために買ったのですが、数年前まで現役で料理に使っていました」
「日本の刃物のクオリティが高いのは当たり前だと思います。ただ、中国もなかなかいい!適当に買った包丁の切れ味が抜群でびっくりしました。中国人の友人にそれを話すと『日本製じゃない?(笑)』といわれましたが、中国の製品でした」
露天の値段はないようなもの

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中国では露天や屋台、路上販売などがたくさんあり、日本とは違ったスタイルのお買い物を楽しめます。
これらの個人が経営している露天ではバッグや衣類、食器や小物など、多種多様なものが販売されており、日常的に値下げ交渉が行われているそう。
「中国では、露店での買い物がとても楽しいです。でも値段はあってないようなものなので、お店の人と交渉しながら買い物をします。日本ではない体験で新鮮でした」
突然の荷物チェックにビックリ

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国内旅行をする際、新幹線やバスなど、飛行機以外の乗り物を利用するときがありますよね。日本では電車と同じようにチケットさえあれば新幹線にすぐに乗り込むことができるので、気軽に旅に出やすいのも嬉しいポイントです。
しかし中国では、飛行機だけでなく、高速鉄道を利用するときにも厳しい保安検査が実施されているのだとか。
「中国での国内旅行でバックパックを持っていたら、なぜか毎回別室で荷物検査をされて戸惑いました。一緒に行った友人はトランクケースだったので普通の荷物検査で終わっていたのですが…。もしかしたらバックパックはなにか疑われる要素があるのかなと不思議になりました」
テーブルクロスは捨てるもの

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中国では、食べ終わった魚や肉の骨、エビの殻などはお皿の上にはおかず、テーブルの上におくことが一般的です。
お皿の上に骨などを戻さないのがマナーとされていて、テーブルを綺麗にするときはテーブルクロスごとまとめて片付けるのが当たり前なのだとか。
「上海に住んでいたときのことなのですが、地元のレストランのほとんどが、テーブルクロスごと片付けていました。中国では肉の骨とかエビの殻とかの食べかすをテーブルに置いたままにします。その食べかすと一緒にテーブルクロスを捨てるので、大抵テーブルクロス代として1元ほど取られていました」
営業時間は入ってみないとわからない

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目的のお店へ行くとき、営業時間を調べることは日常的にあるはず。例えば、検索エンジンや公式サイトでは、お店の定休日や営業時間が掲載されているので、それをもとに行動しますよね。
しかしながら、IT先進国といわれている中国では意外とお店の営業時間が正確ではないこともあるそう。
「中国では現金を持ち歩く必要がないくらい、電子マネーやITが普及している反面、実はお店の営業時間など行ってみないとわからないことが多いんです。営業時間や定休日は日本の方が正確だと思います」
急がなくてもいいやって気持ちになる

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大都市ほど避けては通れない渋滞問題。車で行動していると、時間帯によってはかなり混雑していることもありますよね。それは日本だけでなく、中国でも同じこと。
「中国は人口が多い分、車もとても多いです。とくに市街地は道路が混雑するのは当たり前なので、かなり早めに行動することを意識するといいです。でも、実際に長く住んでいると別に急がなくてもいいやって考えになってきます」
渋滞などで車が動かないと、「早く早く!」と思ってしまうもの。とくに時間がないときは、焦ってしまうこともあるでしょう。しかし、そう思ってもすぐに渋滞が緩和されるわけではありません。
だからこそ焦りは禁物。事故やトラブルに遭わないためにも、お互い譲りありの気持ちが大切ですよね。
また、在中日本人によると、中国人は時間に寛容な人が多いそう。待ち合わせ時間ぴったりに集合するのではなく、少し遅れたりすることは当たり前。それでも遅れた人に対してイライラすることなく、気長に時間を過ごすようです。
このように日本とは距離的に近い海外の国である中国でも、考え方やマナーの違いはたくさんあります。その違いがあるからこそ異文化を感じながら、改めて文化を深掘りできるはず。それぞれの国の良さを見つけていきながら、カルチャーショックを楽しんでいきたいですね。
赤池リカ
大学時代にドイツへ1年間留学。卒業後は旅行・グルメ・恋愛系のライターとして活動中。大好きなハンバーガーとビールのために、休日はボルダリングとヨガで汗を流す。
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