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「天狗の中国四方山話」

”中国の今”~中国に関する耳寄りな話~

No.1025 ★★ 中国の高速鉄道、営業時速400キロへ 「世界で最速」

2025年01月07日 | 日記

日本経済新聞

2025年1月6日

中国の鉄道車両「CR450」は時速400キロメートルで営業走行する(2024年12月撮影の試作車両)

【大連=藤村広平】中国国有鉄道会社の中国国家鉄路集団は、時速400キロメートルで営業走行する鉄道車両を開発したと発表した。従来より空気抵抗の少ない構造を設計し、重量も減らした。営業車両として世界最速といい、早期の運行開始をめざす。

鉄道車両メーカーの中国中車(CRRC)や研究機関と共同で、高速鉄道向け車両「CR450」を約7年かけ開発した。試験走行では時速450キロメートル、営業走行でも継続的に時速400キロメートルを出せる性能を実現した。17年に運行を開始した「CR400」より50キロメートル速い。

走行時に空気などから受ける抵抗を従来比22%少なくし、新材料の採用で重量を10%軽くした。高速走行する際に車内に伝わる騒音も抑えた。車両に備えた約4000個のセンサーで周囲の状況を把握し、異常があれば緊急制御する安全機能も備えた。

中国鉄路の営業路線は24年末時点で16.2万キロメートル。このうち高速鉄道は4.8万キロメートルに上る。直近数年は毎年のように日本の新幹線の総営業距離に相当する路線を新規開設している。

西村友作

中国対外経済貿易大学国際経済研究院 教授

ひとこと解説

この時速400キロメートルで走る「CR450」は、まずはドル箱路線である北京~上海間に投入されると考えられます。中国の報道によると、北京から上海までは現在、最も速い便で約4時間半かかりますが、これが3時間半程度に短縮されるそうです。 これが実現すれば、郊外にある空港までのアクセスや空港での安全検査・待機の時間を考えると、高速鉄道の利用者がかなり増えると予想されます。航空便との競争が激化しそうです。

原武史

政治学者

ひとこと解説

1932年に傀儡国家「満州国」を樹立した日本は、現在の中国東北地方に敷かれた南満州鉄道(満鉄)に世界最速クラスの特急「あじあ」を走らせた。その技術は1964年に開業した東海道新幹線に受け継がれた。戦争で負けても中国に対する日本の優位は揺るがなかった。しかしそれは前世紀までの話。いまやスピードに関する限り、日本の新幹線は中国の高速鉄道に全くかなわない。

その劣勢を跳ね返し、再び圧倒的優位を確立させるためにも、リニア中央新幹線の建設を急ぐべきだという声が高まるだろう。その建設に情熱を傾けたJR東海の総帥、葛西敬之氏の思想に端的に表れているように、鉄道とナショナリズムは分かちがたく結びついている。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ものづくりとAI (プラント技術者)
2025-01-17 03:12:16
最近はChatGPTや生成AIなどで人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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