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「天狗の中国四方山話」
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東洋経済オンライン (財新 Biz&Tech)
2025年5月29日

長安マツダは外資系合弁メーカーとして初めてCATLのスケボー型シャシーを採用する。写真は両社の提携覚書の調印式(CATLのウェブサイトより)
日本のマツダと中国の長安汽車の合弁自動車メーカーである長安マツダは、中国の車載電池最大手のCATL(寧徳時代新能源科技)が開発した「スケートボード型シャシー」を次期新型車のプラットフォーム(車台)に採用する。
CATLが5月13日、同社のスケボー型シャシーをベースにした新型EV(電気自動車)の共同開発について、長安マツダと提携の覚書に調印したと発表した。
スケボー型シャシーとは、クルマの車体を上下に分割し、下側のシャシーを標準化して電池や駆動システムなどの機能を集約したものだ。EV用の車載電池は薄く平らな形に成形できるため、スケボー型シャシーとの相性がよいとされる。
電池とシャシーを一体設計
CATLはスケボー型シャシーを戦略的な新規事業に位置付け、数年前から開発と売り込みに注力してきた。スケボー型シャシーのメリットの1つは、車載電池とシャシーを一体的に設計することで、電池の積載効率を高めてEVの航続距離を伸ばせることだ。
電池をシャシーに直接組み込む手法は、自動車メーカーのEV開発における新たなトレンドになっており、アメリカのテスラや中国のBYD(比亜迪)などが実用化を進めている。
CATLによれば、スケボー型シャシーには他にもさまざまなメリットがある。自動車メーカーはプラットフォームの開発コストを大幅に節約できるうえ、スケボー型シャシーの上に(セダンやSUVなど)異なるボディを載せることで、さまざまなデザインのクルマを短期間で開発できるという。
だが今のところ、スケボー型シャシーの自動車メーカーへの売り込みはCATLの期待通りには進んでいない。財新記者の取材に応じたある自動車メーカーの技術責任者は、その理由を次のように説明した。
「自動車メーカーの社内では、プラットフォームはクルマの(基本性能を決定づける)『魂』であるという考え方が根強い。それゆえ、開発の主導権を他社に握られることを望まない」

マツダは中国企業のEV技術を積極的に導入している。写真は長安汽車のプラットフォームをベースに開発した「EZ-6」(右)と2025年8月に発売予定の「EZ-60」(長安マツダのウェブサイトより)
これまでにCATLのスケボー型シャシーの採用を表明した自動車メーカーは、いずれもCATLの資本提携先だ。例えば、その1社である長安汽車傘下の新興EVメーカー「阿維塔科技(アバター・テクノロジー)」に対して、CATLは約9%を出資している。
次期新型車の開発コスト圧縮
今回の長安マツダとの提携は、CATLにとってスケボー型シャシーに関する外資系合弁メーカーとの初の協業プロジェクトとなる。両社の間に資本関係がないことも、ひとつの進展と言えそうだ。
長安マツダがスケボー型シャシーの採用に踏み切った裏には、中国市場におけるマツダ車の販売低迷がある。長安マツダの2024年の販売台数は7万5600台にとどまり、前年比14.2%減少。2025年に入ってからも、1月から4月までの累計で2万4000台と前年同期比5%のマイナス成長が続く。
そんななか、マツダは中国市場の急速なEVシフトに対応するため、中国企業が持つ技術リソースを積極導入する戦略に転じた。例えば、長安マツダが2024年10月に発売した新型EV「EZ-6」は、合弁パートナーである長安汽車のプラットフォームをベースに開発された。
長安マツダにとって、業績不振による開発予算不足は大きな課題だ。そこでCATLのスケボー型シャシーを活用し、次期新型車の開発コストの大幅な圧縮を目指しているとみられる。
(財新記者:安麗敏)
※原文は5月13日に配信
※原文は5月13日に配信
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