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Retro-gaming and so on

人生ゲーム

このブログで知ったんだが、人生ゲームのデザイナーが最近亡くなったらしい。
99歳で大往生だ。

より正確に言うと、「生みの親」ではないらしい。人生ゲームを作ったのはミルトン・ブラッドリーって人で、驚く事にこれは1860年に生まれたゲームらしい。人生ゲームは100年以上前に作られたゲームなんだな。そして作成者は1911年に亡くなってる。亡くなったのも100年以上前である。


元々の人生ゲーム、The Checkered Game of Life。今の人生ゲームで良く知られたスタイルのボードと大違いである。
ルーレットではなく、サイコロで遊んでたらしい。

今回亡くなったのは1960年に人生ゲームを今のスタイルに「リデザイン」した人だ。しかも二人がかりでリデザインしたらしく、要するにそのうちの一人が今年の9月に大往生したわけだな。
どうやら、今の人生ゲームの礎は、「人生ゲーム100周年記念版」としてリリースされたらしい。その100周年記念版が人気が出て、それからそのスタイルの人生ゲームがリリースされ続けてる、って事だ。
そして日本では当時のタカラと言う玩具メーカー(現・タカラトミー)が版権を取って「人生ゲーム」としてリリース。あまりにポピュラーなゲームなんで日本のゲームだと勘違いしてる人もいるが、純然たるアメリカ製のゲームである。

まぁ、昔遊んだなぁ、と言う記憶がある人は多いだろう。僕もそう。取り敢えず数人集まって何かやる、って場合は人生ゲームが定番だったと思う。
ところで、ファミコン等の家庭用ゲーム機にも移植されてる・・・・・・正直言うと「誰得」とか思うんだけど(笑)。
今回はそれらのレトロゲームを年代順に並べてみよう。

・遊々人生(PCエンジン:1988年)


元々のボードゲーム版に一番近い、と言う評もあるが、ハドソン製としてはデキが悪い方のゲームだとは思う。
なお、版権がタカラのみ、になっていて、アメリカの方のコピーライトは表示されていない。

・人生ゲーム伝説(ゲームボーイ:1991年)


タカラ自らの販売になったが、何故かRPGと組み合わせてる・・・これから既にヘンになってた。
一般評はクソゲーである。

・RPG人生ゲーム(ファミコン:1993年)


ほぼファミコン末期にリリースされた・・・問題作。
これから原作にはない「パラメータ」が付加されている。
一般評は・・・クソゲーである。

・SUPER人生ゲーム(スーパーファミコン:1994年)

スーパーファミコンでも微妙な時期にリリースされてる。
OPのキャラは名探偵コナンでお馴染みの青山剛昌が手がけてるが、本編は全く関係ない。
また、RPG〜の流れからか、相変わらずパラメータ付きになっている。

・人生ゲーム(ゲームボーイ:1995年)


ゲームボーイ版二作目。
これが今までリリースされた中では一番いわゆる「人生ゲーム」っぽいかもしんない。

・SUPER人生ゲーム2(スーパーファミコン:1995年)

OPキャラデザインでは青山剛昌がクビになったらしい(笑)。
クオータービューを止めてフツーのボードゲーム的なマップデザインに変更になってるが、相変わらずRPGの影響か、パラメータ付きになっている。

・DX人生ゲーム(プレイステーション他・1996年)


何がDXなのが良く分からんが、いずれにせよゲーム内容はスーファミ版のSUPER人生ゲームとさほど変わらない。パラメータ付き。

・SUPER人生ゲーム3(スーパーファミコン:1996年)

スーパーファミコン版の最終作。2よりファンシーになっている。
こんなカンジで人生ゲーム系はハードウェア末期にひっそりとリリースされる模様だ。

・DX人生ゲームII(プレイステーション他・1997年)


プレステ版人生ゲームの続編。
特筆すべきは特にナシ。

・さくま式人生ゲーム(プレイステーション:1998年)


人生ゲーム(日本発売)30周年記念作。
「さくま式」と銘打ってるが、久々に「フツーの」人生ゲームで、RPG的なパラメータは消えている。

・人生ゲーム64(Nintendo64:1999年)

Nintendo64版。3Dになってるが、基本的にはスーファミ版SUPER人生ゲームの流れ、である。パラメータ付き。

・人生ゲーム 友達たくさんつくろうよ! (ゲームボーイカラー:1999年)

初のゲームボーイカラー用ソフト。相変わらず流れはパラメータ付き、である。

・クイズだらけの人生ゲーム (プレイステーション:1999年)

・・・・・・まぁ、迷走版である。

・DX人生ゲームIII (プレイステーション:1999年)


グラフィック以外は全くデザインが変わらないようなカンジだが、やっとこさここに至ってプレイヤーキャラクターのデザインが「マシになった」とは言える。
・・・ホンマ、スーファミ版第一作で青山剛昌に依頼したのは何の為だったんだろう・・・・・・。
相変わらずパラメータ付き、である。

・お仕事式人生ゲーム めざせ職業王 (プレイステーション:2000年)




桃鉄で有名なさくまあきら監修の「さくま式人生ゲーム」の続編。
これも他の据え置き機や携帯機の人生ゲームに比べると、むしろ原作に忠実で、「下手なRPG的パラメータ」を持ち込んだりせず、アナログゲームの良さをデジタルで磨いたようなゲームになってると思う。
グラフィックを見ても分かるが、プレステでも不用意に3Dにする必要性を感じなかったみたいで(偉い)、シンプルな画面で面白さだけを追求しようとしてるようだ・・・実際、複数人で遊ぶ前提ならグラフィックがゴージャスなのはそこまで意味が無く、語らいながらやる以上過剰な演出は必要ない、ってのは当たり前なのである。
そんなワケで、番外編的な立ち位置にも関わらず、本家のビデオゲーム版「人生ゲーム」より明らかにデキが良い、と思われる。

・DX人生ゲーム (ゲームボーイカラー:2001年)


プレステのDX人生ゲームのゲームボーイカラー版・・・それ以上もそれ以下も言いようがない。うん。

・DX人生ゲームIV (プレイステーション:2001年)



前作に比べるとマップのグラフィックが凝ってる・・・が、反面、またもやプレイヤーキャラクターがダサいデザインに戻ってる。
どうやら、アチラを立てればコチラが立たず、ってのがこのシリーズらしい。

・人生ゲーム アドバンス (ゲームボーイアドバンス:2002年)


初の、そして唯一のゲームボーイアドバンス版である。・・・やっぱり特筆すべき事はない。相変わらずRPG的なパラメータを持たせている。

・第二回!クイズだらけの人生ゲーム (プレイステーション:2002年)


気の迷い第二弾。・・・とは言っても全般的なグラフィックは本編よりも良かったりする。
何かこのシリーズ、番外編の方が上手く作ってる気がするのは気のせいだろうか(笑)。

・DX人生ゲームV (プレイステーション:2002年)


今回取り上げる最後のゲーム・・・っつーか、どのハードでも末期までリリースする辺りが凄い(PS2は2000年発売)。それともライバルの数が少なければなんとかなるとか思ってるんだろうか(笑)。
DXシリーズでは一番見やすい画面だとは思う・・・相変わらずプレイヤー用キャラデザはダッセぇけどな(笑)。
いや、「作成機能」あろうがなかろうが、そもそもパーツがダサい、って事だけは言っておかなければなるまい。マジで。

と言うわけで、これが「レトロゲーム」のビデオゲーム版「人生ゲーム」の・・・多分全て?だ。
もう20年前以上のゲームばっかである。息が長いと言えば息が長いが・・・。
個人的に言わせてもらうと、ゲームボーイ/ファミコン版から本家が道を外して、しょーもないRPG要素にこだわり続けてるんじゃねーの、とか思う。
実はオリジナルの「面白さ」を丁寧に抽出して提示しようとしたのは、本文にも書いたけど、「さくまあきら版」の方なんじゃねーの、とか思ってる。
よってレトロゲーム愛好者はまずはプレステの「さくま式」を試してみたら、とは思う。
それ以外は・・・それこそ、桃鉄やらいただきストリートには敵わないのだ。向こうは「ビデオゲームでボードゲームをやるのは何故か?」突き詰めてるんで、いくらアナログゲームの大鉄板、「人生ゲーム」でさえ、ちょっとやそっとの改変で勝てるわけがないのだ。

結局、オチとしては、人生ゲームは、ビデオゲームでやるべきゲームではなく、家族でアナログでワイワイやるゲームなんだろ、って言っちゃえばそのまま、なのである。
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