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Retro-gaming and so on

パット&パター

セガ・ゲームギア用のゴルフゲーム。
ゴルフ、っつっても基本はパターゴルフだ。


そうね、ゴルフで言う「グリーン上での」パターによるプレイだけ取り出したようなモンだ。
っつーかここだけ切り取るとぶっちゃけ、ゲートボールに近いかもしれん。

さて、ゲームギアのこのゲーム、オリジナルはメガドライブでのモデムを使ったサービス、ゲーム図書館でのゲーム、「パターゴルフ」の移植だ。

「さすがセガ、1990年の時点でゲームのダウンロードサービスをはじめるとは、先進的だ。」

とかセガファンは言うけど、マジな話どーでもいい(笑)。
何故ならダウンロードサービスだけあってもゲームソフトが無けりゃ意味がないから、だ。
そもそも任天堂に比べるとサードパーティがいないセガ、恒常的にダウンロード用ソフトまで供給出来んのか、って問題が最初っからあったわけで。
そんな中でこの時代、モデムを購入して電話回線からゲームをダウンロード出来る層なんて端から金持ちだけ、なんだよな。
金はかかるわソフトは出ないわ、じゃ画餅だろ。
結局セガはこのサービスからすぐ撤退し、ゲーム図書館で提供してたゲームは「ゲームのかんづめ」としてCD-ROM二枚を発売する。分かる?ゲーム図書館ってのは結果、最高でもCD-ROM2枚分しか揃わなかったんだ。
考えてみれば、アーケード事業、メガドライブソフト制作、その上モデム配信用のソフトウェア制作なんて無理なんだって(笑)。その無理をぶち上げてセガのロイヤルカスタマーに買わせる。
ところが、セガはユーザー本位じゃない。せっかくツールを買ってくれたユーザーがいるのに早々と「無かった事にして撤退する」。残されるのはセガに金を払った馬鹿な顧客だけ、だ。セガには簡単にユーザーを切り捨てる、と言う伝統芸が昔からあるわけだ。
昔からセガはこんな事しかしてねぇんだ。

というサイテーなセガだが、一方、このゲームは良く出来てる。
っつーか、パターゴルフはパターゴルフなんだけど、ビミョーにピンボール的な要素が加わってて一筋縄ではいかない。しかも画面設計はボンバザルだ。

  

  

迷路のようなクネクネしたコース上で、ビリヤードのように「反射」を上手く使ってゴルフボールをホールに入れて攻略していく・・・・・・ミニゲーム臭い出来だけど、決してデキが悪いゲームではない。むしろゲーマーならアツくなるだろう「単純なゲーム」だ。
そう、ハードウェア制作とかサービスとかグラフィックは全く褒められないセガだが、こういうシンプルなゲーム性のゲームを「作れちゃう」辺りが魅力的な企業である、ってのもまた事実なんだよな。
そういう全般的には悪いトコばっかのセガにも、「良いトコロ」もあるんだよな、と思い出させてくれるゲームである。
いや、思い出そうとしないと思い出せないのがセガのセガたる所以ではあるが(謎
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