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Retro-gaming and so on

その着せ替え人形は恋をする 第13巻

やっと本屋に行く暇が出来て、「その着せ替え人形は恋をする」の最新巻である13巻を入手出来た。

 
 
9巻の「喜多川海夢が太った」と言うエピソードから、言っちゃえば地味な展開になっていたが、13巻では「年末のコミケへの天使(ハニエル)のコスプレで初登場」で大盛り上がり、8巻の「学園祭でのエピソード」を上回る展開となっている。



ぶっちゃけた話、本誌での連載では、このエピソード(ハニエル編)になってから月一連載になってて(ヤングガンガンは月2回刊行)、一話一話のエピソードがさほど濃くはなかったので面白いけど「連載を読む」と言う意味ではやはり冗長展開の印象が拭えなかったが、単行本でまとめて読むと良いエピソード展開に思える。
12巻では「クリスマスに告白しようと目論む海夢」と「ハニエルの衣装作成に取り組む五条クン」、とこれもエピソードを絞った展開になってた(っつーかならざるを得なかった)が、13巻ではその成果が巻き起こす、コミケでの写真撮影会、と、エピソードの盛り上がりはさておき、内容がバラエティに富んでるわけでもない。
しかし、喜多川海夢、と言う素人コスプレイヤーのカリスマ性が開花する、と言う展開になっている。




さて、ハニエルは海夢が「やりたい」と言ったコスプレではあるが、原作漫画での造形、テーマの深さ、そして原作者への憧憬もあって、五条クンが「本気で作りたい」衣装となってしまった。本気の本気での全力投球の作品、だ。


そう、海夢の存在も含めて、ハニエルは五条新菜の渾身の「作品」なんだ。

ところで、衣装作り、メイクを合わせて行う五条クンは言わば裏方だ。海夢がコスプレイヤーとして注目を俄然集めるが、ここで「分かる人には分かる」と言う反応が数少なくともある。しかしながら五条クンはそれを知るヨシもない。




海夢としては「プロデューサー的立場の」五条クンに「言われた通りに」大勢のカメラの前でハニエルを演じきったつもりだった。


しかし、元々自己評価が低い五条クンは海夢の美しさとカリスマ性に対して劣等感があり、「大騒動を巻き起こした」仕掛け人のクセに(笑)、海夢との距離を感じて一人で落ち込むわけだ(笑)。


アニメ嫌い、と言うか自作品の「二次創作物」を認めない原作者も、結果ネット上で海夢のコスプレを絶賛する。


ここで、明らかに「五条新菜の挑戦は成功した」んだ。
ところが、ここで新菜・海夢コンビにビミョーに溝が出来る・・・って辺りでこの巻はオシマイ。
海夢は「プロのコスプレイヤーにならないか?」とスカウトされるし、さて、今後の展開はどうなる?
ますます続きが気になる漫画だ。
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