雑木帖

 ─ メディアウオッチ他 ─

何ともトホホな

2006-11-08 23:22:43 | その他
 昨夜はブログの「パソコンで使用するウェブカメラの危険性」についた“マイコン沸とう電動ポット…”というTBを見て、何ともトホホな気がした夜だっだ。
 どこかの零細のネット商店の広告で、多分RSSリーダーなんかで家電に関係のある記事の題名を拾って自動的にTBを送るようなしくみにでもなっているのだろう。最初は何なのだろうと思ったが…。
 でも、電気ポット、というのが何とも雑木帖に相応しくトホホな感じだ。

『週刊アスキー』に連載中の≪東京トホホ会≫が、「トホホ」というのを次のように定義している。


 トホホとは、人情で動く人間と理屈で動くコンピューターが織り成す馬鹿馬鹿しいトラブルを21世紀の風流として愛でようという心の遊び。トラブルを笑い飛ばす門に福来る。
 僕はこの≪東京トホホ会≫のファンで、未だに記事を読むと所かまわず笑ってしまい困るときもある。

 インテリジェントビルディングで一番環境のいい部屋はどこだかご存知だろうか。
 答えは幾台もの管理コンピュータ様が置かれている部屋だ。コンピュータ様は思いのほか温度や湿気などに敏感で、年中適温適湿に保っておかねばならないのだ。でないとそのビルディングは危険がいっぱいの、ブルース・ウィルス演ずるところのダイハードなジャングルにもなりかねない。
 今のお爺ちゃん世代の技師が若かりしとき──随分昔の話のようだが、考えてみると3、40年というのはそう昔の話でもない──のエピソードに次のようなものがあったらしい。
 ある精密なコンピュータ制御機器の製作中のこと。何故かその機器は人が近づくと誤作動を起こすのだった。いろいろ調べてみるのだが、どうも原因がよくわからない。部屋から人がいなくなると、誤作動が嘘のように消える、たしかなことはそれだけだった。
 少しハードに詳しい人なら「ノイズか?」と思うかもしれない。でも、それも違うようだった。
 では何が原因?
 答えは人の体温だった。
 その機器の回路基盤の温度は、誤作動を起こす温度の一歩手前までいつも上昇していた。そこに人が部屋に入ってくるとその僅かな温度の上昇で、基盤の温度が影響を受け臨界点を超えてしまっていたのだ。
 まだICチップなどの温度特性が今ほど良くなかった時代のこととはいえ、このエピソードはコンピュータの特性をよく物語っている。

 上記の≪東京トホホ会≫にこんな写真が載ったことがある。
 夏。畳の部屋にコンピュータが置いてある。キーボードを叩く人のところに向けて、机の上に置くようなちっちゃなおもちゃのような扇風機がまわっている。もう一つ、大きなお座敷扇風機があった。しかし、その扇風機が向けられている先は──コンピュータ本体だった。
 何ともトホホな…。

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