昨日、5月27日は朝からオバマさんとヒロシマの話題ばかりでした。サミットに出席していた他の首脳さんたちはどうしたのか、と、ちょっと心配。
それでも、現職のアメリカの大統領がヒロシマを訪問するわけですから、その瞬間を今か今かと待っていました。
大統領を乗せた車が広島市内の、車が全く走っていいない道路を滑っていく姿には、ドキドキしました。こんな車列、日本では見たこともない!
オバマさん、大統領就任したDay1から、ヒロシマに行くことを模索していたようです。
その就任直後にプラハで行った有名な「A World Without Nuclear Weapons」と訴えた演説、そしてノーベル平和賞を受賞、それらを経て今回の広島訪問となりました。
今回の広島訪問に対してはいろいろな懸念もありましたが、オバマさんにとっては満を持しての広島訪問だったのではないでしょうか。
そのオバマさんの広島でのスピーチはと言うと、原爆だけのことを言うのではなく、戦争がもたらす悲惨さなど戦争全般のことから核兵器の意義そして人間の道徳的観点を含めた内容で、何となく、全体的にオブラートに包んだような表現に終始した印象。
格調高い文章でしたが。
演説の最後、
That is a future we can choose, a future in which Hiroshima and Nagasaki are known not as the dawn of atomic warfare but as the start of our own moral awakening.1
とオバマさんは締めくくりましたが、our moral awakening のわれわれとは誰を指しているのか、人類全体のことなのか、とは思いましたが、むしろ本国アメリカに向けような発信に思えました。アメリカよ、もっと目覚めて、と言いたかったのでしょうか。
プラハ演説の時はとても元気があったオバマさんでしたが、この8年の間に、理想と現実のギャップに挟まれて自分の意見を言わなくなったということも聞きます。
大統領自ら核軍縮を、核兵器のない世界をと叫んでも、現実は全く逆の方向へ。現実には、アメリカの核兵器削減数は史上最低レベルということだそうです。
オバマさんは、自分の任期終了を前にして、核兵器のない世界をとヒロシマから訴えたかったのかもしれません。
オバマさんのこのスピーチを聞き、ケネディ大統領のあの有名なスピーチ、The Strategy of Peace を思い出しました。
そして、11月にはアメリカで新しい大統領が選出される予定です。
その大統領選挙で敵対する予定のヒラリーやトランプには絶対にオバマさんのようなスピーチはできないでしょう。
ヒラリーは軍需産業と近い関係にあると聞くので核戦争も辞さない考えの持ち主かもしれません。女は恐ろしいと言いますからね。。。
いっそのこと、訳のわからないトランプに大統領になってもらって軍需産業を根底からひっくり返し、新しいアメリカでも作ってもらいたい、何て思ってしまいます。トランプさん、アメリカがデフォルトしても構わないみたいですし。
ジョニー・デップの予言「トランプはアメリカ最後の大統領になるだろう」って、本当になるかも。
私も、ジョニーさんと同様、トランプさんが大統領になったら、アメリカって国自体、別の何かになるかもと思ってしまっています。
それにしても、トランプさんがあのエアーフォースワンのタラップを降りてくる姿って想像できない。。。
核兵器のない世界を、ということが砂上の楼閣にはならないようにと願っています。