【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

今日(狂)の狂言 : 06月14日(金曜日) & 旅と文化の足跡が野帳

2024-06-14 05:10:36 | 浪漫紀行・漫遊之譜

★忘備忘却録/きょうの過去帳・狂 

◆ 黒い霧がかかって腐臭が漂っていた東京都議会、自滅・自主解散(1965年)。 ◆ 手羽先記念日 : 名古屋市で手羽先店チェーン「世界の山ちゃん」を展開する株式会社エスワイフードが制定。1981年の「世界の山ちゃん」の創業記念日に祈念して。なんのこっちゃ・・・・ ◆ 蔵前国技館のIWGPリーグ戦の優勝戦「アントニオ猪木vsハルク・ホーガン戦」の最中に長州力が乱入して大暴れとなり、蔵前警察署が緊急出動する(1984年)。

◎ ◎ 地名の付いた料理は、本当にそこの名物なのか?=後節= ◎ ◎

- - -これだけある 世界の「名前だけ」ご当地料理 - -

=National Geographic Journal Japan 〉ニュース〉旅&文化〉・・・・2020.08.15 / 文=NEVIN MARTELL/訳=米井香織・・・・

創作料理にも「イメージ膨らむ」地名  露骨なマーケティング戦略によって誕生した料理名もある。その一つが「クラブ・ラングーン」だ。ワンタンにカニやクリームチーズ、少量のトウガラシを詰めて油で揚げた料理で、前菜として人気が高い。

 ラングーンは、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの旧称。だがこの街に、クラブ・ラングーンに使うクリームチーズを扱う店はほとんどない。それどころかこの料理は、20世紀半ばに米国カリフォルニア州でレストランを営むビクター・J・バージェロン氏が生み出したものだ。

 バージェロン氏のレストラン、トレーダービックスでは南太平洋の装飾を取り入れ、アジアやポリネシアのさまざまな料理を本来とは違うかたちでメニューに加えた。クラブ・ラングーンをはじめ多くの料理で、バージェロン氏は単純に遠く離れた土地の名前を使用している。少しトロピカルなアイスクリームサンデーの名前である「スクワブ・キャセイ」や、「タヒチアン・フランベ」はその好例だ。

「料理名に土地の名前を付ければ、すぐにその料理のイメージを連想できるでしょう?」 1950年代に初めて提供されたクラブ・ラングーンは今も、米国アトランタからアラブ首長国連邦(UAE)に至る17支店で最も人気が高い前菜の一つだ。トレーダービックスの広報担当者で、創業者の孫にあたるイブ・バージェロン氏は「異国情緒のある食材とヨーロッパの料理法を組み合わせた多国籍料理です」と話す。  

 発祥地から離れた土地の名前が付いた料理はほかにもある。米国のステーキ調理法である「ロンドン・ブロイル」、米テキサス州生まれの「ジャーマン・ケーキ」などだ。

 ジャーマン・ケーキはテキサス州に大勢いるヨーロッパ移民が考案したものですらない。アイゼンハワー政権下の1957年に地元紙で紹介され口コミで広まった、米国の菓子職人が開発したこのレシピは、米大手チョコレートメーカー、ベーカーズ社のジャーマンズ・スイート・チョコレートを使用している。

 「ベイクド・アラスカ」はニューヨーク生まれだが、チキン・キエフと同様、最終的にはアラスカに上陸、現在ではこのメレンゲを乗せたアイスクリームケーキが名物になっている。

もちろん本物のご当地料理も

 一方、「北京ダック」は、レシピが生まれた都市でつくられ、食べられている料理だ。「バッファロー・ウィング」も同様で、ニューヨーク北部の都市バッファローのアンカー・バーで1964年に誕生した。さらに、「ベルギー・ワッフル」はベルギーで発明され、「フィラデルフィア・チーズステーキ」はフィラデルフィア発祥だ。

 北京ダックについて少し説明しよう。アヒルをつり下げ、丸焼きにするこの料理は何世紀も前から存在する。皇帝にも献上されたと伝えられているこの料理は13世紀の北京で生まれ、1330年には書物にも紹介された。

 太らせたアヒルを食肉処理後、洗って乾かし、表面に麦芽糖と香辛料を塗り、再び乾かして丸焼きにする。

 これらの工程を数日かけて行うと、皮はパリパリ、肉はジューシーな金色の北京ダックが焼き上がる。伝統的に、テーブルの横で切り分けられ、3品のコースで提供される。皮とたれ、肉と野菜、薄餅、骨でだしを取ったスープの3品だ。この提供方法はレシピとともに、全世界の中国料理店に広まっている。

 1416年、現在の北京に、史上初の北京ダック専門店である便宜坊がオープンした。1855年、便宜坊の別店舗が登場し、現在も営業を続けている。便宜坊か1864年開業の全聚徳(ぜんじゅとく)に行けば、本格的な北京ダックを食べることができる。両者は調理法が少し異なる。便宜坊は扉付きの炉で、全聚徳は扉のない炉で焼き上げる。

 地元の人々はいつも、どちらのレシピが優れているかを議論している。しかし何が問題だと言うのか? 北京ダックは間違いなく北京生まれだ。 名前が料理を物語っている。  

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