【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

NICT/ 宇宙天気予報_ 知の学究達 =197= / 長妻 努(09/11)

2021-07-06 06:04:10 | 浪漫紀行・漫遊之譜

宇宙にも天気予報があることを知っている人は少ないのでは

天気予報を知る人でも、宇宙天気予報がないと困る人たちが、たくさんいる

日々予報を発表し、「太陽嵐」によるさまざまなキケンから人類の安全と安心を守る 

華やかな宇宙開発の影で宇宙気象の研究にいそしむ長妻 努

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

長妻 努(09) / 情報通信研究機構 宇宙天気予報 ◆◇

◆ 第5回 巨大津波もリアルタイムに検出可能!=1/2= ◆ 

 宇宙天気予報の業務は、人工衛星の運用者や、様々な関係者に情報を提供するサービスとしての側面と、太陽活動に源を発した「宇宙天気」を深く知り、より正確な予報をするための研究、という2つの顔がある。

 地上の天気予報なら、確立した数値予報モデルをもとに日々、観測し、予報をし続ける「現業」と、最新の気象観測技術やさらに洗練された数値モデルを考える研究業務は、ほぼ完全に分離しているのだが、ここではそこが未分化で、「予報すなわち研究、研究すなわち予報」といった印象がある。

 長妻さん自身が、目下、研究者として取り組んでいるテーマは、地球の放射線帯の予測モデルだそうだ。

「宇宙天気予報は、地球上での気象予報と比べると50年ぐらい遅れているといわれています。一番大きな違いは数値予報の実用化です。数値予報の試みは、我々のグループでもやっているんですが、それを実際に実用として情報提供するところまではいっていません。シミュレーションで予想したものと、実際の観測とを比較して、合ってる・合ってないとかを調べている段階で、気象で使っているほどの成熟度には達していないんです」

 今の宇宙天気予報は過去のデータの蓄積による経験知(あるいは統計知とでもいうか)に基づいている。もし、地上の天気予報のように適切な数値予測モデルをつくることができ、コンピュータで計算できれば、現在よりも正確な予報を出せるようになる。それを実現するために長妻さんは、まず地球をとりまく放射線帯を重点的に見ているそうだ。

「人工衛星を実際に運用している人たちのために、早めに使える情報を出そうということで、数学モデルに基づく放射線帯の予報モデルをつくっています。また、衛星が壊れたときに原因を調べるのにも役立つ精密な数値予測モデルも開発しています。大抵の衛星は自分自身がいる場所の宇宙環境の情報を持っていないので、壊れた時の原因追及にはやはりその衛星がいた所の宇宙環境がその時どうなっていたかを知りたいわけです。それを再現するような数値予測モデルをつくろうということで、仲間と一緒に取り組んでいます」

 と同時に、思いもよらぬところで「宇宙天気予報」が地上の防災、減災に役立つ可能性があると聞いた。

 東日本大震災の際、宇宙天気予報のための電離層の観測で、津波による海面の変動で発生した大気の波が電離層まで伝わり、水紋のように拡がっていく様子がはっきりと見られたというのだ。気象庁の津波情報は、基本的には「予報」であって、少なくとも初動では、津波の「波」が検知されているわけではない。それが、間接的ではあるけれど、電離層のリアルタイムの観測で、まさに津波の発生時点からの動きを捉えられていた、という。

「GPSのデータを使って電離層の電子密度を調べている研究者が、我々のチームにいるんですね。その研究者が、3月11日の大地震の後、電離層の変動をあらためて調べてみたら、地震が起こった時刻から始まって、水紋のような波が伝わっていく様子がはっきり記録されていたんです」

    海面の動きが非常に大きいと、その影響が大気のさらに上層にある電離層に伝わり、電子の密度変化として検出できるというのは驚きだ。大きな津波なら、なおさらはっきりとわかり、予報ではなくリアルタイムの発生情報として活用できる。長妻さんの研究室では、GPSデータのリアルタイム収集や、電離圏の変動から津波発生を検出する研究が新たに立ち上がりつつあるところだという。

・・・・・・明日に続く・・・

■□参考資料: 爆発だらけの星・太陽が地球に与える影響 (1/3) □■

~巨大フレアと地球“寒冷化”を考える~

太陽の爆発で起きる磁気嵐

何十億年にわたって、私たちに恵みをもたらし続けている太陽。従来は「静かに光り輝く星」であると考えられていたが、近年の観測技術の向上と研究の進歩によって、そのイメージは一変した。太陽はむしろ「激しく爆発を繰り返している星」であり、そのことが私たちの生活に大きな影響を与えることがわかってきたのだ。一方で、地球に寒冷化をもたらす可能性があることも指摘されている。太陽活動によりわれわれを取り巻く環境はどう変わろうとしているのか――京都大学の柴田先生と一緒に、最新の太陽研究を見ていこう。

 あらゆる天体の中で、太陽ほど私たちと密接な関係をもつ星はありません。もし、太陽が消えてなくなれば、私たち人類はじめ地球上のあらゆる生命は生きていけないでしょう。でも、太陽は変わらず光り輝いてくれるから大丈夫――そんなふうに、みなさんは考えているかもしれませんね。太陽研究はここ数十年で飛躍的に進歩し、従来とはかなり異なる太陽の姿が明らかになっています。同時に、「大丈夫だ」と安心してばかりではいられないこともわかってきました。

 ここで私は、2つのことをお話しするつもりです。まずは巨大爆発に対する備え。もうひとつは、太陽活動がしばらくの間、弱まる可能性がある、つまり「地球は温暖化ではなく寒冷化に向かうかもしれない」という点についてです。中学生や高校生には、それらをしっかりと理解してもらいたいと思っています。

まず上の動画をみてください。これはNASAが撮影した太陽表面の様子ですが、巨大な爆発が起こっているのがわかりますよね。

こうした現象はのちに詳しく述べますが、決して珍しいものではなく、ごくごく当たり前のように起こっています。「フレア」と呼ばれており、これが起きると強い紫外線やX線が放出されます。 また、激しい爆発によって太陽表面にあるプラズマが宇宙空間に飛び出て行きます。

「プラズマ」という言葉はみなさんも一度は聞いたことがあるでしょうね。原子核と電子がバラバラの粒子になってしまう状態のことをいい、太陽のプラズマの場合は高温が原因でそのような状態になります。比較的よく聞く言葉なので、これを機会に覚えておいてください。いずれにしろ、紫外線やX線、プラズマの一部が太陽表面の爆発によって大量に地球にもたらされ、時に私たちに大きな被害を与えるのです。 ・・・・・・明日に続く


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「太陽嵐による電力システム崩壊」人類滅亡の日~3/4 

動画のURL: https://youtu.be/NSa_56h7Z7g 

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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