【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

未知の世界へ 関野吉晴 =028=

2018-02-27 06:10:26 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 未知の世界へ飛び込んでいく関野吉晴 ◎〇

= ほぼ日刊イトイ新聞_2013-03-22-FRI “【グレートジャニー人類の旅】展開催時の対談”より転載・補講 =

☠ “人類の旅”に魅せられた関野の探求心はどこから来たのか  ☠

◇◆ 世界で一番でかい川 3/3 ◆◇

糸井重里; 実は、ぼくもその学年なんです。

関野吉晴; あ、同じ学年ですか。

糸井重里; ええ。だから今の話のリアリティはとてもよくわかります。

関野吉晴; ぼくは授業に出ていなかったけど今の学生よりも、ずっと本を読んでいました。

糸井重里; そういうことですよね。 わかります。 勉強でも遊びでも、なんでも、当時はみんな、自分で探して、自分でやるしかなかった。

関野吉晴; そう。その状態のなかで、ぼくは自分が見つかっていなかったから、アマゾンに行ったんです。

糸井重里; その気分も、なんとなくわかります。 

関野吉晴; あとぼくは、先生にめぐまれまして。 入ったゼミの先生が、すばらしかったんです。 法学部でしたが、「法学部だからといって、法律をやる必要はない」という人で。

糸井重里; ああ、いいですね。

関野吉晴; その先生自体、「国際私法」が専門でしたが、法律は大学院ではじめて学んだという人で。 だから、「実学は、社会に出てからやればいい。 大学では『ものの見方』や『考え方』を学ぶのが いちばん大切だから、まずは本をたくさん読みなさい。 そして、友達と、たくさん語り合いなさい」と。 そういう教えを受けました。

糸井重里; それは、とてもちゃんとした教育ですね。

関野吉晴; ただ、厳しい先生だったから、ぼくらの学年は、ゼミに2人しか集まらなくって。 それも、法律をやりたくないのが2人揃っちゃって、ぼくは「アマゾンをやりたい」と言うし、もう一人は「インドをやりたい」と言う(笑)。

糸井重里; アマゾンと、インド(笑)。

関野吉晴; だけど、その先生は、「ちゃんとやるなら、好きな事をやるのはかまわない」という人だった。 だから、ぼくら2人は隔週で交互に調べたことをレポーターとして発表させられました。 厳しい質問も受けました。 そうやって一緒に学び、送り出してくれたんです。

糸井重里; ‥‥本当に、いい先生ですね。 言っていることと、やっていることがぴたっと合ってらっしゃって。

関野吉晴; その先生から、「将来、なにか発表したときには持ってくるように」とも言われていたので、
ぼくはいまでも本を出すたびに、その先生に持っていくんです。 ‥‥いまはもう、80歳くらいの先生ですけど。

糸井重里; ええ、ええ。

グレートジャニー“地球を歩いて気付いたこと / 講演会(2015-05-19-TUE)より=

日本に来た人々のルーツを辿ったら(2/4)

また、ぼくはそれまで何人もの若い人から「旅に同行させてください」って言われましたけど、すべて断ってきました。 ただ、このときはいろんな気付きがあると思って、自分だけで気付いてちゃもったいないと思って初めて若者を誘って、一緒にやりました。

今日はその「南方ルート」の旅を短くまとめたビデオがあるので、ちょっと見てもらえたらと思います。 

=URL= https://youtu.be/ld8b2WfUqms

「南方ルート」の旅は、砂浜での砂鉄集めから始めました。実は、この最初の部分だけズルをしました。 ぼくらは磁石で砂鉄をとりましたけど、当時、磁石はないですから。 ほんとうは良い鉄を使わなければいけないのですが、それを探してたら10年くらいかかるので、そこはよしとしました。

そして、集めた砂鉄を日本の昔ながらの「たたら製鉄」という方法で人力で製鉄し、斧などの工具を作りました。 たった5キロの工具を作るのに、120キロの砂鉄と300キロの炭が必要です。 300キロの炭を焼くためには、3トンの松が必要です。 実際にやると、鉄の工具をひとつ作るだけでも、ずいぶんいろんな気づきがあります。

作った工具を持ってインドネシアに行き、山の中でよさそうな大木を探して、切り倒し、丸太舟を作りました。 インドネシアのこの地域の人々は木に精霊が宿っていると考えますから、まず、ほかの木に「切らせてください」とお祈りしてから切ります。 設計図はありません。 いきなり切って、くり抜いて舟を作ります。 時間も手間も、そうとうかかります。 

実はこんなことはやらずに、インドネシアの船大工に設計図を持っていって、「半年後に来るから作っておいてね」って言えば、効率もいいし、時間もかかりません。 ですが、それでは何の気づきもありません。 だからこんなやりかたをしたんです。 そして、出来上がった舟をもとに、GPSとかコンパスは使わず、島影と星だけを頼りに旅をしました。 

近代ヨットだったら真正面からの風でもジグザグに行けば先に進めます。 ただ、ぼくらの舟は原始的なものなので、後ろから風が吹かないとだめなんですね。 ですから実際に風の力で移動できたのはこの旅全体の3分の1だけ。 あと、3分の1は漕いでました。 漕いでも時速2キロでしか進まないんですけど(笑)。 そして3分の1は待ってました。 そんな旅でした。

・・・・・つづく・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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