田舎暮らしの翻訳者 (My way of learning English)

海外ドラマや音楽を通して英語を学んでいる技術翻訳者のブログです。タイトル通り、田舎暮らしです。

犬の鳴き声 - 犬が招く人間関係の崩壊

2009年03月10日 | 日記・エッセイ・コラム

日曜日の朝、「またかよ」と思いながら目を覚ます。

「ワン、ワン、アオー、ギャン、ギャン、ワオー」

妻も目を覚ます。「うるさいなー」と一言。

寝室のドアを開けると、さらに音は大きくなる。

「またかよ」と思いながら、仕事部屋のブラインド越しに下を見る。

隣の犬が一所懸命吠えている。周囲に変わった様子はない。

「またかよ」と思う。隣人の車がない。「また、いないときだよ」と思う。

おもむろに、近くにあったデジカメで撮影する。動画はYouTubeに公開した。

http://www.youtube.com/watch?v=Io_QFUzMa60

複層ガラスなので、少しはマシだが、窓を開けると、恐ろしいほどに大きな声。

日曜日の朝、まだ7時になったばかりだというのに。

庭に出てみた。正面の家や私の家などで反響して、犬の声が響き渡っている。

洗濯物干し場から撮影を試みた。動画を見れば、私の家からどれほど近いかわかるだろう。

早朝に鳴くのはこれが初めてではない。3カ月ほど前、仕事がやたらと忙しかったとき、何度も早朝たたき起こされて、頭が爆発しそうになった。耳栓をしたり、ヘッドホンを付けたり、布団を頭からかぶったり...。飼い主は、同じ時期からここに住み始めた人。だから、顔見知りだし、一緒に散歩したこともある人。私の父親世代の人だから、「そうか。すまなかったな。対策を考えるよ」という前向きな言葉を期待して相談した。

でも、「この犬も可愛そうなんだよ」と歯切れの悪い様子。犬は可愛そうだけど、犬に睡眠を妨害される人間は可愛そうではないのだろうか。その後の私への態度が一変したが、一応、「夜には小屋に入れる」ことにしたらしい(風の噂で聞いただけなので、「らしい」としか言えない)。

信用していた人に裏切られた気分だったが、まあ、早朝さえ静かになれば、私は特に困らない(もちろん、昼間も静かな方が良いのだが)。だって、ここに引っ越してきたときから、前後の家には犬がいたし、これまで犬の鳴き声で心底悩んだことなどなかったのだから。

だが、数週間ほど前だっただろうか。自分の耳を疑うことを聞いた。天気が良かったので、窓を開けて仕事をしていたら、その飼い主の男性が知人らしき人と話している声が、実に良く聞こえてきた。犬のことに話が及んだとき、その男性は私の家を示しながら、「ここの人たちが大騒ぎするものだから、夜は小屋に入れないといけないんだ」と言い放った。すると、その知人も迎合するように、「全くこの家も贅沢につくりやがって。このあたりで一番の贅沢だ」と侮蔑する口調で続けた。はっきり言ってショックだった。このあたりは、比較的新しい住宅地。私の家を含め、すべてが新築住宅である。60代、70代の人たちとは感性や家族構成が異なるのだから、違って当たり前。庭や家は時間をかけて、少しずつ形にしてきたのに...。だいたい、「犬がうるさい」という話と私の家の好みがどう関係しているのだろうか。

で、日曜日の朝の話。この1週間ほど、また早朝に犬の鳴き声が聞こえるようになった。犬が早朝鳴くとき、たいてい、この飼い主は留守。だから、私が「おじさんのいないときに、鳴いていて」と言っても、えらくそっけなく、「はい、すみません。」といって家に消えてしまった。

私はありもしないことで苦情を述べる、ただのうるさい若造(もう40過ぎたが)にすぎないのだろう。みなさんは、このYouTubeの動画を見てどう思うだろうか。私たち家族はじっと我慢しておいた方が良かったのだろうか。

http://www.youtube.com/watch?v=Io_QFUzMa60

この頃、「田舎暮らし」の負の部分だけが見えてきて、非常に不快な気分だ。田舎って、足の引っ張り合い。でも、そろそろ「またか」と思えるようになってきている自分もいる。

後日談だが、飼い主は犬を「処分」したらしい。「え?人にあげたんですか?」と尋ねたら、「あんたには関係ない!」と返された。もう1匹飼っているとはいえ、殺処分されたとしたら、ちょっとショック。それは私が望んだ方法ではないのだから。防音パネルを使った犬小屋を造るとか、犬小屋の場所を移すとか...、自宅で買い続ける方法はあっただろうに。

確かに、この2日ほど、本来の静けさが戻っている。


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