介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

加藤伸司(東北福祉大学教授)「認知症ケアはここまで進んだ」

2008-07-20 10:24:49 | 認知症
老年精神医学雑誌
の最新号(第19巻第6号、2008年6月)
を勤務する図書館で借りました。(写真はその表紙)

特集として、「最新の認知症ケア」を組んでいます。
この目次が

日本老年精神医学会の事務局である

ワールドプランニング

に掲載されています。

7本の特集論文は、認知症の専門職養成に関するもの3本、認知症ケアの実践に関するものが3本で、いずれも重要なものですが、今日は、冒頭の
加藤伸司(東北福祉大学教授)氏の
「認知症ケアはここまで進んだ」pp.629-635
の要点を紹介します。

【発展の歴史】
○ 1963 老人福祉法の制定

○ 1972 有吉佐和子『恍惚の人』

○ 1980 呆け老人をかかえる家族の会→認知症の人と家族の会

○ 1997 認知症看護認定看護師

○ 2000 介護保険法(グループホームが位置づけられる)

○ 2003 「2015年の高齢者介護」(厚生労働省、高齢者介護研究会)

○ 2004 「痴呆」→「認知症」への呼称変更

【概念の変化・・キーワード風に】
○ 当事者 Christine Borden (邦訳、2003)

○ Kitwood, T. 1997
Demantia reconsidered:The person comes first. Open University Press.

 →全人的ケア、生活支援型ケア
  パーソンフッド(その人らしさ、個別性)

○ 非薬物的アプローチ

○ バリデーションテラピー

○ BPSD

○ 国際老年医学会(IPA)の功績

*私も知らない用語・概念が多かったです。
  →専門分野の方は、サーチエンジンで検索しましょう。

【思い出】
加藤先生(専門は心理学)は、私が北海道に勤務していた頃、同じ「看護福祉学部」の同僚で、お世話になりました。

この論文の歴史で
1984年 「痴呆性老人処遇技術研修」は、私が老人福祉課長のときに大蔵省(当時)と相談して始めたものです。地味な政策ですが、この論文に出ていて懐かしい限りです。
*当時の、大蔵省主計局の厚生省担当主査は、身内に認知症の方がおられたとかで詳しく知っておられた。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 研究者による社会福祉関係の... | トップ | アリセプト(エーザイ)の売... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

認知症」カテゴリの最新記事