介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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『社会保障と日本経済』(京極、2007)その2

2007-09-16 10:55:37 | 社会福祉
9/14のブログで
書名の紹介をしました。

全体の構成は
5つの部からなります。(適宜、要約しながら紹介します)

序章 視点と枠組み
第Ⅰ部 理念と体系 概念的な整理
 例えば、社会保障と経済的な「市場」との関係を 

 市場原理主義  最近の「改革」の基になっている思想
   ↓
 quasi-market  「準市場」とか「疑似市場」とかいわれる

social market 著者の目指す理念

に分けて、その違いを整理する。

第Ⅱ部 所得保障が日本経済に与えた影響(生活保護、労働保険、年金)
第Ⅲ部 社会サービスが日本経済に与えた影響(医療、介護、福祉)

この二つの部では、
政策の現在の枠組み・体系の説明
統計的な現状
を踏まえて、これらの制度によってどの程度の経済的効果があったのか
が実証的に示される。

第Ⅳ部 社会保障の総需要拡大効果
 産業連関分析を先端技術、専門職人材、バリアフリーなどの分野で
計算してみる。

第Ⅴ部 社会保障の負担と給付
 税制との関係、いわゆる「国民負担率」の検証

終章 まとめ
 全部で17の章からなる。

ときあたかも
自民党総裁選のテーマのひとつに
消費税の引き上げ があるが
テレビでは、「あげるか あげないか」
といった議論だが

すでに、政府機関や経済学者から主なもので
6%から15%まで
11案の試算・提案が示されており(p346)
海外の例でも5%から25%までの率(食料品とそれ以外の税率の違いを含む)
が一覧表で示されている(p349)

国会での政策論議は
「あげるか あげないか」
ではなく、何%あげるのか その根拠は?
を与野党でつめていくべきレベルのものでだ。
(海外での税の論議。もちろん、最終的には選挙によって民意を問う。
日本では、大事なことは選挙のテーマとしないことが普通では!?)

 
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1 コメント

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楽しみにしています。 (はるむん。)
2007-09-18 00:16:15
その2をアップしてくださって、
ありがとうございました。
続編も楽しみにしております。
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