介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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農政から見た「園芸福祉」

2007-12-12 10:18:47 | 園芸ケア
【昨日の演習】
院生のQさんと
昨日の演習で
『週刊農政』という業界紙を手にした。

勤務する大学には「社会福祉」の部門はあるが
「園芸療法」に関する図書は2冊しかない。
(今年になって、私の研究費では何冊か基本図書を注文した。)

私のホームページ「体系の模索」の項で書き始めましたが
「園芸療法」は、「音楽療法」などとともに
全国の大学でカリキュラムとして展開している。

大きくいって、3つのタイプ:
1 園芸学の中で位置づけるもの   南九州大学
2 作業療法の中で位置づけるもの  九州保健福祉大学
3 健康福祉学の中で位置づけるもの 神戸女子大学

【週刊農政の特集】
インターネットで知ってはいたが、『週刊農政』という雑誌はどこで見れるのか
鹿児島大学には農学部はあるが、その図書館には『週刊農政』はないようだ。
Qさんは、鹿児島県庁に行って農政部門の課で借りてきたという。
2006年の7月に、「園芸福祉」の特集をし、何号かにわたって幾つかの論文が連載された。

【農林水産省のスタンス】
『週刊農林』第1959号、2006年7月25日号では、
=園芸福祉で「新たな農業・農村のかたち」を創ろう=
というタイトルの特集を組んでいる。
冒頭に「農林抄」というコラムがあって(p3)
農林水産省女性・高齢者対策室長という肩書きの
牛谷勝則氏のエッセイが掲載されている。

【農村への期待】
農業のさまざまな機能やその基盤である農村に対する期待として、
食糧供給という機能だけではなく、例えば、農業のもつ健康や福祉にかかわる
効用を活かした都市と農村の共生・対流の取り組みが促進されることを期待している。

【日本園芸福祉普及協会】
NPO法人を作った。
モデル地域における調査:園芸活動による身体の健康に及ぼす効果(血圧降下や心身の改善)など。

【園芸福祉】
このように、農業政策の側からは、「園芸福祉」という概念を打ち出し、このことを具体化するものとして「園芸療法」を位置づけている。
牛谷室長は、「現時点では全国的な広がりを持っているとは必ずしもいえない」といいつつも、今後に大きな期待を寄せている。
→この特集での論文で基礎的なものを順次紹介します。

【福祉の側からも関心を】
 社会福祉施設、とくに知的障害者の施設などでは「園芸療法」という認識こそないが、鹿児島県下でも作業の一環として園芸を取り入れているところは多いという。
「社会福祉学」の内容は、一般世間からはなかなか見えにくい。新参の分野である宿命でもあるが、関連する分野への広い関心をもっていたい。
 職員を採用するほうでも、社会福祉に関する伝統的な知識の他に、たとえば、
会計、法律、手話、などとならんで医療事務、園芸の基礎知識、音楽やスポーツへの関心も持っている人に興味がわくのでは?
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