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第3666号 神野直彦【「分かち合い」の経済学】(岩波新書)

2010-04-28 05:29:33 | 政治社会
神野直彦【「分かち合い」の経済学】(岩波新書)を買いました。(写真)

社会福祉や社会保障の問題をひろく社会経済の仕組みの中で考えるという時代にきています。

そのための適当な参考書がなかなか見つかりませんでしたが、今度、新書ででた神野直彦の本は、新書ながら、本格的に現在の日本社会を考察していて、きちんと読みたいと思いました。

今日は、出版社のサイトから目次をリンクし、ネットを検索して神野先生の考えを知るに参考となる記事を紹介します。


岩波新書

■目次
 はじめに


第1章 なぜ、いま「分かち合い」なのか
  格差、貧困の広がる日本/意図された雇用破壊/破壊される人的環境/人間の絆としての「社会資本」/「オムソーリ」と「ラーゴム」/「「分かち合い」の経済」の二つの側面/「コモンズの悲劇」をどうみるか/財政民主主義の原則/市場経済の拡大と無償労働の減少/新自由主義が家族・コミュニティの復権を説く矛盾/


第2章 「危機の時代」が意味すること―歴史の教訓に学ぶ
  「分かれ路」としての「危機」/恐慌が起きるメカニズム/産業構造の行き詰まりと大不況/「パクス・ブリタニカ」の終焉/「パクス・アメリカーナ」の形成と「ブレトンウッズ体制」/重化学工業を基盤として/所得税・法人税を基幹税として/再分配と経済成長の「幸福な結婚」/ケインズ的福祉国家へ/1973年の「9.11」/石油ショックの勃発/「パクス・アメリカーナ」の解体へ/新自由主義の拡大/福祉国家から「小さな政府」へ/「無慈悲な企業」の限界/必要なのは知識社会へ向けた技術革新/いま新しい産業構造を形成するとき


第3章 失われる人間らしい暮らし―格差・貧困に苦悩する日本
  「小さな政府」でよいのか/「企業は大きく、労働者は小さく」の結末/日本は「大きな政府」だったのか/擬似共同体としての日本企業/家族・共同体が担っていた生活保障機能/「日本型福祉国家」の内実/日本は平等だったのか/現金給付型からサービス提供型の社会保障へ/日本の社会保障をどうみるか/二極化する労働市場―改善されない女性の労働・生活/貧困な教育サービス/格差・貧困を克服できない現状


第4章 「分かち合い」という発想―新しい社会をどう構想するか
  新しい社会ヴィジョンを描くために/知識の「分かち合い」/生産と生活の分離/間違った大学改革のゆくえ/競争原理ではなく協力原理/家族内での「分かち合い」/コミュニティでの「分かち合い」/人間の再生産としての社会システム/「国民の家」としての国家/競争と「分かち合い」の適切なバランス/再分配のパラドックス/垂直的分配と水平的分配/いま、「分かち合い」を再編すべきとき


第5章 いま財政の使命を問う
  財政の使命とは/創り出された財政収支の赤字/「均衡財政」「小さな政府」というドグマ/否定される二つのドグマ/「小さな政府」で経済成長が実現できるのか/「小さな政府」でも財政支出は抑制できない/「経済的中立性」のドグマ/増税への抵抗感の内実/日本の税制の矛盾


第6章 人間として、人間のために働くこと
  労働規制をどうみるか/市場原理主義の神話/市場原理と民主主義の相違/自己の利益と他者の利益/分断される正規従業員と非正規従業員/労働市場の二極化を克服する三つの同権化/同一労働、同一賃金の確立/フレキシキュリティ戦略に学ぶ/スウェーデンにみる積極的労働市場政策/ワークフェア国家への転換/経済成長の進展と格差・貧困の抑制を両立


第7章 新しき「分かち合い」の時代へ―知識社会へ向けて
  ポスト工業化への動き/知識社会への転換/大量生産・大量消費からの脱却/知識社会の産業構造/知識社会のエネルギー/人間的能力向上戦略/生命活動の保障戦略/社会資本培養戦略/ネットの張替え/予言の自己成就


 あとがき
 参考文献


感想 2010.04.23

twitter 山井和則

大阪歯科保険医新聞 2010.01.01

JANJANNews 2010.02.18

長野県公式HP 200.02.12
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