介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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医療費をどこから調達するか【二木立先生のニュースレターから】

2008-05-04 10:22:56 | 医療
【ニュースレター第45号】
二木立先生(日本福祉大学教授)が毎月メールで送ってくださるニュースレター
第45号は、昨日、5月3日届きました。

いつものように、英語論文(7点)や先生が感心された文章などが掲載されています。

このブログでは
巻頭に掲げられた論文
「医療改革ー希望の芽の拡大と財源選択」の要点(最後の1ページ)を紹介します。
なお、この論文は、医学系の伝統ある週刊誌『日本医事新報』(2008年5月3日号、No.4384 p81-p83 に掲載されたものです)

【増える医療費をどこから調達するか?】
二木先生の最近の著作は、このブログで何回かにわけて読んできました。
この論文も、これまでの先生の研究・主張の延長線上にあります。
詳しく知りたい方は、ぜひ原著にアプローチください。

○ 政策の見直しの兆し
 ・医師をこれ以上増やさないという閣議決定
 ・増加する社会保障費の当然増は5年間で1兆1000億円削減する

という、ここ数年(正確には、小泉内閣)の政策が見直されようとしている

○ 消費税は
 引き上げるのは、政治状況から、もう少し時間がかかる
 仮に引き上げても、年金財源に優先して充当されよう

○ 歳出の無駄を削って充てるというが
 大きな項目である公共事業費はこのところの削減でGNP比6%前後だったものが現在は4%をきっている。
 軍事費を削ってというのも聞こえは良いが、軍事費のGDP比は1%である。

 →のこる財源は社会保険料の引き上げしかない
 →これ以外にも歳出の無駄遣いはあるが、これは累積赤字の解消に充てるべき

○ 社会保険料の引き上げ
 日本の社会保険料は、アメリカの企業が民間保険医負担しているものより低い。
 国民健康保険と後期高齢者医療には、国庫負担の増加が必要

【医療費の政策論を詳しく知るには・・】
専門家が読んでいる基本的な雑誌として、
・『社会保険旬報』
・『日本医事新報』
・『週刊社会保障』が代表的です。
*これ以外の専門誌にも注目すべきものが多いのですが、現在の私は、上記の雑誌さえ定期的には読んでいません。
(二木先生の基本書とニュースレターで知るという方法です)

二木先生の論文を読んでいると、
・権丈善一(慶応義塾大学教授)
・田中 滋(慶応義塾大学教授)
両先生の研究・主張は注目すべきもののようです。
 
なお、無記名の新聞の主張・社説・解説・記事の類は、二木先生は、その社会的影響力からフォローされていますが、私は読みません。
*日経新聞は、「政府の広報」と割り切って読んでいます。

二木先生のニュースレターが転載されている

協同総研いのちとくらし

*数日後の掲載となる。

*写真は、昨日5月3日午後。鹿児島市役所前の小公園。

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