介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3100号 新著紹介:永田 宏『命の値段が高すぎる!』

2009-08-01 06:29:51 | 医療
永田 宏『命の値段が高すぎる!』
ちくま新書792。2009年7月刊。

これまでの医療ものとちがい、
著者は、工学部系統の出身で、医療保険の専門家の議論とは別の視点と方法で、後期高齢者医療の問題を論じている。

小泉内閣時代の政策形成過程を丹念にたどり、
その結論が、
「後期高齢者医療制度」は、廃止できない・・
というものなので、紹介します。

*民主党のマニフェストでは、これを廃止するといっています。

アップルシード・エージェンシー

第8章 日本の医療に「希望」はあるのか
から。

○ 高齢者医療費が増加する理由 高齢者の増加
 
○ 現役世代の多くが一杯いっぱいの(負担)ところまで追い詰められている。

○ 高齢者医療制度は、外科的治療だったから、元に戻すことは無理。p.220

○ 麻生内閣は、「中福祉・中負担」といっている(2008.12.24)
しかし、人口構造の逆ピラミッドを考えれば、
 「中福祉・高負担」になってしまう。  p.224

○ 自分で病気や怪我を治す。

○ 高齢者も自活する。

○ 農業に活路
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2 コメント

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メタボ健診・指導の本質 (遥香)
2009-08-01 20:19:55
bonn1979さん。
こんばんは。
永田宏『命の値段が高すぎる!』ちくま新書は、私も購入して第1章~第4章あたりまで読みました。
その中で第4章「メタボリック狂想曲」はきわめてユニークな視点で書かれていて「なるほど」と思わせる部分があります。

 つまり、メタボ健診・指導の本質が医療費抑制でも生活習慣病の減少でもなく、各医療保険者からの後期高齢者医療制度への支援金を割り増しで出させることにあるということです。

 メタボが生活習慣病を増やし医療費の上昇させているというなら、その対策を40歳以上からに限定する必要はありませんし、もっと他にやることがありそうです。たとえば、高カロリー低栄養の食品があまり食卓に出回らないようにするとかしないといけませんね。永田氏も「ハンバーガー税の導入」を主張しそれを後期高齢者医療費にまわすことを主張されています。メタボ退治や生活習慣病予防にはジャンクフードやファストフード、インスタントラーメン、コンビに弁当、スナック菓子、チョコレートなどに規制をかけることが必要です。特にアメリカでは安価なジャンクフードが低所得層を中心に国民を肥満に追いやっていることは堤未果『ルポ貧困大国アメリカ』岩波新書でも明らかにされています。格差・貧困が拡大する日本でも低所得者層では食費をいかに低く抑えるかが生活上の関心事でしょう。これでは政府が食育に力をいれても、メタボ抑制は無理なような気がします。
本格的にメタボを予防するなら、安全な食品が手に入るよう国内の食糧自給率を高めることから始まって、カロリーの高いコンビに弁当やハンバーガーに課税をしたり、所得格差の是正など、根本的なところに対策をうち地道な取り組みがメタボを減少させるために求められているのではないでしょうか。
広い視点にたてば、俄仕込みの健診や指導ではメタボ減少効果はそんなに期待できないことに容易にわかりますね。

7月19日の当方の日記は、本書から多くを学んでエントリーしました。
先に第8章を読んだので・・ (bonn1979)
2009-08-03 11:06:31
遥香さん
コメントありがとうございます。

たしかに
貴ブログに引用されていました。
コメントいただいたメタボ云々の箇所はうさん臭いとは思っていたのですが・・

この本のように類書とは違うアプローチの本もそれなりの意味があったと思って書いたわけです。

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