【季刊社会保障研究】
最新号、Vol.43 Winter 2007 №.3
が届いた。(通巻178号)
発行所は、国立社会保障・人口問題研究所であって、社会保障関係では
わが国では、もっとも権威ある学術雑誌といえる。編集委員には、旧国立大学を中心にした先生方が9名の他、研究所の幹部が名を連ねる。
【特集テーマ】
今号の特集は、多様化する「子育て支援」の在り方をめぐって
となっている。私が専門としてきた分野ではないので、詳しい紹介はできませんが、6つの論文のタイトルは以下のとうりです。
(社会福祉学を専門とするものはないようだ。経済学的な方法が殆ど。論文3には、スクール・ソーシャルワークの思考がうかがえる。)
1 ポジティブ・アクション、ワーク・ライフ・バランスと生産性
2 保育・子育て支援制度の多様化の現状と少子化対策としての課題
/東京都の取り組みを例として
3 貧困家庭と子育て支援
4 母子世帯の仕事と育児/生活時間の国際比較から
5 少子化問題と税制を考える
6 企業による多様な「家庭と仕事の両立支援策」が夫婦の出生行動に与える影響
/労働組合を対象とした結果から
【なぜか、難解な論文が多い】
この雑誌は、普段学術研究を職業とする方々を対象としているものだとは思いますが、それにしても難解です。当方の知識不足を棚に上げていますが、この難解さはどこからくるのか?
○ 高級らしき統計操作
Ordered Probit Model (論文1)、3段階推定法(論文2)
Propensity Score Maching 推定法(論文6)など、この調査方法の理解がない人はわからない(私のこと!)
○ 国際比較という装い
OECDの国際比較統計(論文2)、生活時間の国際比較(論文4)、英国の税額控除(論文5)など、つまり海外の原典を当然読んでいるという雰囲気
○ 地域ごとの実情などは予想もつかない
一般社員を対象とした調査(論文1)、東京都の事例(論文2)、労働組合の調査 は、一流企業の加盟するもの(論文6)
【カタカナが踊る文章】
人さまの論文を批判するのが目的ではなかったのですが・・この雑誌は、一大学の雑誌ではなく、国立の研究機関が発行し、とくに今問題になっている社会保障政策に関連するテーマを研究し、その成果を公にするという使命があるはずでは?という疑問があるからです。
最後に、概念だからはやむをえないところもあるが、
「サプライサイド型税制」(論文5)、「ファミフレ・フレックス政策」(論文6)というのは一読してわかりますか?
文章の中でも、「多様なニーズに対応したオプショメニュー的な保育サービスの強化」(論文2、p199)や「スクラップ・アンド・ビルドでパッケージとして提案する」(論文5、p234)などという生硬な表現が目に付くのです。
【あんたの意見は?】
と聞かれると困りますが、これらの論文は政策を主張するのが本来の目的でないせい?か、「どうすればよいのか」とは書いてない。
私としては、
1 子どもを生むか生まぬかは個人の世界で国家(政策)が介入すべきではない
2 仕事のために子どもが生めないのは、調査などしなくても明快
・残業など労働基準法の問題 ・賃金が低いなど ・保育所などのサポート
など、すぐに手を打ってほしい。
3 世の中には子どもがほしかったのに恵まれないという夫婦もいる。
「少子化」が悪いという社会的ヒステリーでつらいのはこういう夫婦(私たちの こと)
最新号、Vol.43 Winter 2007 №.3
が届いた。(通巻178号)
発行所は、国立社会保障・人口問題研究所であって、社会保障関係では
わが国では、もっとも権威ある学術雑誌といえる。編集委員には、旧国立大学を中心にした先生方が9名の他、研究所の幹部が名を連ねる。
【特集テーマ】
今号の特集は、多様化する「子育て支援」の在り方をめぐって
となっている。私が専門としてきた分野ではないので、詳しい紹介はできませんが、6つの論文のタイトルは以下のとうりです。
(社会福祉学を専門とするものはないようだ。経済学的な方法が殆ど。論文3には、スクール・ソーシャルワークの思考がうかがえる。)
1 ポジティブ・アクション、ワーク・ライフ・バランスと生産性
2 保育・子育て支援制度の多様化の現状と少子化対策としての課題
/東京都の取り組みを例として
3 貧困家庭と子育て支援
4 母子世帯の仕事と育児/生活時間の国際比較から
5 少子化問題と税制を考える
6 企業による多様な「家庭と仕事の両立支援策」が夫婦の出生行動に与える影響
/労働組合を対象とした結果から
【なぜか、難解な論文が多い】
この雑誌は、普段学術研究を職業とする方々を対象としているものだとは思いますが、それにしても難解です。当方の知識不足を棚に上げていますが、この難解さはどこからくるのか?
○ 高級らしき統計操作
Ordered Probit Model (論文1)、3段階推定法(論文2)
Propensity Score Maching 推定法(論文6)など、この調査方法の理解がない人はわからない(私のこと!)
○ 国際比較という装い
OECDの国際比較統計(論文2)、生活時間の国際比較(論文4)、英国の税額控除(論文5)など、つまり海外の原典を当然読んでいるという雰囲気
○ 地域ごとの実情などは予想もつかない
一般社員を対象とした調査(論文1)、東京都の事例(論文2)、労働組合の調査 は、一流企業の加盟するもの(論文6)
【カタカナが踊る文章】
人さまの論文を批判するのが目的ではなかったのですが・・この雑誌は、一大学の雑誌ではなく、国立の研究機関が発行し、とくに今問題になっている社会保障政策に関連するテーマを研究し、その成果を公にするという使命があるはずでは?という疑問があるからです。
最後に、概念だからはやむをえないところもあるが、
「サプライサイド型税制」(論文5)、「ファミフレ・フレックス政策」(論文6)というのは一読してわかりますか?
文章の中でも、「多様なニーズに対応したオプショメニュー的な保育サービスの強化」(論文2、p199)や「スクラップ・アンド・ビルドでパッケージとして提案する」(論文5、p234)などという生硬な表現が目に付くのです。
【あんたの意見は?】
と聞かれると困りますが、これらの論文は政策を主張するのが本来の目的でないせい?か、「どうすればよいのか」とは書いてない。
私としては、
1 子どもを生むか生まぬかは個人の世界で国家(政策)が介入すべきではない
2 仕事のために子どもが生めないのは、調査などしなくても明快
・残業など労働基準法の問題 ・賃金が低いなど ・保育所などのサポート
など、すぐに手を打ってほしい。
3 世の中には子どもがほしかったのに恵まれないという夫婦もいる。
「少子化」が悪いという社会的ヒステリーでつらいのはこういう夫婦(私たちの こと)
天下りの禁止に関しても
「有能な人材の可能性を潰す」
と平然と言い放つようなものです。
もし本当に実力が有るなら自分の力で起業すべきです。
薬害肝炎問題にしても
「薬に副作用は付きもの」
と言い放つ神経には怒りを通り越して、ただ呆れるばかりでした。
ですから
>当方の知識不足を棚に上げていますが
そこまで謙る必要はないのでは?
そう思ったので駄文をダラダラ書き綴りました。
実は
無理して自分の疎い分野を紹介する愚もないかと
途中で投げ出して
ボツにしようとしたのですが・・
内容よりは
その「研究のための研究」という雰囲気
そういう筆者たちを選んだ編集委員(大学の先生)
への八つ当たり
のようになってしまいました。
書いたのは
5人が大学の先生
1人が研究機関の方です。
私も
薬害副作用云々の次官発言を
テレビで聞きましたが
あれはひどいと思いました。
あの方は
内閣府次官をつとめ
安部内閣の異例の人事で
それまでの厚生労働次官(46年入省)を更迭した際に
就任した人(45年入省)と
その世界では
話題を呼んだらしい優秀な方ということだったのですが・・
(『文芸春秋』2月号、霞ヶ関コンフィデンシャル欄)
という不思議な安心感がわきました。
「民の公共」
についての先生のお考えを
もう少し自分の専門の分野で
深めたいと願っています。
「岩清水日記」が指摘しているように
心ある「民」は
すでにその精神の公共性において
山脇先生のおっしゃる「民の公共」の場に
あるのでは
と、最近痛感させられます。