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第2964号 対談:玄田有史VS湯浅誠(経済セミナー)

2009-06-09 07:52:01 | 経済
「経済セミナー」は、若い頃よく読んだ。最近は、隔月刊になっているようだ。

対談のテーマは、「労働問題の本質とは」とある。pp.6-19
(対談収録日:2009.03.25)

玄田有史は、労働経済学者。
湯浅誠は、このブログで『反貧困』をとりあげました。昨年末の「派遣村」村長で有名になった。

「対談」ではあるが、内容は、経済学者が湯浅さんに質問するという展開になっている。対談の進行を編集部が進める形をとっているが、この編集部の意図というか役割が不明だった。
それだけ、湯浅さんの議論の方に力があった」ということか。

【私が読んだ要点】

○ 日本社会では、仕事と生活とを密接に考えすぎてきた。

○ 経済学は、「効率性」のほかに「公共性」を求めている。

○ 名に見える形で訴えることが大事だ。(「派遣村」の意図)

○ 当事者が発言しないと事態は変わらない。

○ 居場所で貯えた「溜め」を「こういう社会はおかしいのではないか」という異議申し立てにつなげる回路をつくらなくてはいけない。

○ 労働問題における法律の役割(「労働契約法」2008年)

○ 政府は権限を持っているからその役割は大きい。


【感想】

この内容なら対談でなくてよかった。湯浅さんの著書を読めばよい。
学生には高い価格、隔月刊というテンポ、そしてなにより雑誌の内容・・昔を知っているのでがっかり。

*労働経済学者が、「厚生労働省になって、労働政策と社会保障政策とが対応して動き出した・・」p.12という評価をしているが、甘いのではないかな。
というのも、この新官庁は名前こそ合併しているが、例えば、政策のトップの機能を果たしている「労働政策審議会」と「社会保障審議会」すら統合されていないという本質的な問題点をどの程度ご存知なのだろうか?

経済セミナー
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