介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

移民を受け入れると社会保障は弱まるか?【カナダの例】

2008-08-14 10:38:29 | 地球→ドイツブログ
【移民の受け入れと社会保障費の増加とは関係がない】
労働力が不足して移民を受け入れなくてはならない・・
現に、日本では、介護現場の労働力の受け入れが始まった。

カナダは、人口の18%が移民という移民比率の多い国だ。
*日本は、1%台ではなかったか。

国際的に
「移民労働力の受け入れが受入国の社会政策上問題を生ずる」
のか、そうではないのか
が議論されているという。

この点に関して、
前に紹介(2008.7.12)した『海外社会保障研究』第163号には
「相反する立場としてのカナダ:多文化主義と認識と再分配」
という論文が掲載されている。pp.4-17
著者は、キース・G・バンティング(クイーンズ大学教授)

実証的な国際比較研究ということですが、
その結論は、

「移民を積極的に受け入れるかそうでないかは社会保障支出の推移とは関係はない」
というものです。

「移民を受け入れると、社会保障費がかさむので問題だから移民の受け入れに慎重に」
という政策に対しての一つの回答である。

【多文化主義政策の強度:弱い日本】
移民を受け入れることに対して、各国をグループ分けしている。

・憲法上明記しているか。
・学校教育で多文化主義に沿った教育をしているか。
・公共メデイアへの民族の配慮。
・服装の規定
・二重国籍の容認
・エスニックグループへの組織・活動への資金提供
・2ヶ国語教育への資金提供
・差別撤廃措置

の各項目から、多く採用している国(6以上)・・・「強い国」
       少なく採用している国(2以下)・・「弱い国」

と分類した。

「強い国」(多文化が共存している):オーストラリア、カナダ

「弱い国」(移民の受け入れに慎重):日本、ドイツ、フランス、スペイン、イタリアなど13カ国

*中間
ベルギー オランダ イギリス アメリカ スウェーデン ニュージーランド

・・・一つの参考材料にはなりますね。


*写真は、先週、市内鴨池方面にて。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シラバス訪問【上智大学 総... | トップ | ドイツ 病院の3分の一は倒産... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

地球→ドイツブログ」カテゴリの最新記事