介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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『福祉ってなんだ』の「はじめに」

2008-02-13 10:26:09 | 社会福祉
【今日、紹介する箇所】
昨日から
古川孝順『福祉ってなんだ』(岩波ジュニア新書、2008)を読んでいます。

今日は、
まず「はじめに」から。

*毎回、おおむね1000字程度以内で紹介します。
私の感想・コメントも少し書きます。
私の注解部分は、「*」で補足しています。

【書いてあること】
・「福祉」ではなく「社会福祉」
・「社会福祉」とは、
「社会と人間の両面にかかわり、両者の接点、相互作用に焦点を絞りながら
問題の解決、緩和、軽減をめざす社会的な施策」です。

・「現代社会福祉の全体像を一定の視点、枠組み、手続き、言語(概念)を駆使し、
可能な限り理論的に描き出そうと心がけてきました」
 *社会福祉制度の実態の解説書ではない。

・「私の願いは、若い世代の社会福祉についての理解が深まり、
さらにはそれを研究対象としている社会福祉学にも興味を覚えていただければ、ということにあります。」
 *本書の最後の部分に「社会福祉学」について触れられている。

【著者が書いた他の本】
本書の底本は、『社会福祉原論』(誠信書房、2003)
その英語版、 Social Welfare in Japan: Principles and Applications
Trans Pacific Press, Melbourne,2007
*編著として、『生活支援の社会福祉学』(有斐閣、2007)がある。

【本書の構成】
7つの章からなります。
第1章 社会福祉をときほぐす
第2章 社会福祉の成り立ち
第3章 社会福祉が必要とされるわけ
第4章 社会福祉の仕組み
第5章 社会福祉のサービスプログラム
第6章 社会福祉を利用する
第7章 社会福祉を支える

【私の感想:「社会保障」との関係】
まだ詳しくは見ていませんが
介護保険については触れていますが、医療保険や年金保険については
本書では「社会福祉」の範囲には含めていないかもしれません。
*p126の一覧表

日本で、「社会福祉」の力が弱いのは
「社会保障」と棲み分けしているためではないか
というのが私の心配です。

いずれにしても、
わが国では、「社会福祉学」を代表する先生の体系的で
しかも若い世代に向けた最新の本
ということで
注目して読んでいきたいです。



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