介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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ライフワークを発見した若者たち

2007-12-04 10:15:01 | 地球→ドイツブログ
昨夜の
大学院修士課程の
「国際保健福祉論」

北欧を中心とした講義を前半に。
おおむね、ブログで予告(12/02)の内容です。
追加で配布した資料は、介護保険の現状に関する「岩清水日記」の続報。

日本が北欧のような高い公的なサービスをもてないのは
公務に対する信頼感の相違だというのが最近の実感。
防衛省高官をめぐる最近の報道もあってか院生たちはうなずいていたようだ。
スウェーデンでは、就業者の30%が公務員
これに対して日本は6%  それでも日本では公務員が多いという世論。
たまたまグリーンスパンが
公務員の腐敗の少ない7つの国をあげていて(ある国際機関の比較統計がある)
その中に、(ノルウエーを除く)北欧4カ国があげられていた。
(Greenspan,2007。p275を配布してコメントした)

後半は、院生の発表。第2順目なので、少し掘り下げたものに。
Aさんは、知的障害のある児童の教育を「療育」という視点で報告。
保育の知識+心理学などの専門知識を持つ「療育士」といった専門資格が
必要で、そのためのカリキュラムを確立すべきだ
と、これはAさんの実際の勤務体験から発想された。
プレゼンは、自閉症などの児童を世話するAさんの写真などを
まじえて行われたので、その意図が聞いていた院生たちにも良く通じていた。

Bさん、県内のある地域包括支援センターの社会福祉士。
(あらかじめ、京都の事例に関するブログのコピーを全員に配布し、読んでもらっている)
「要介護1」だった方が「要支援2」となった場合の対応
介護保険の仕組みを説明し、それがどのように変わったのか
そのため、現場でどのような問題が起きてきたか
スタッフにはどのような問題を投げかけることとなったのか
夫が「要支援1」で妻が「要介護3」の夫婦の場合を事例にみんなで考える。

短い時間だが
院生たちが、格闘しているテーマは、
そのまま日本社会に欠落しているものとの戦いでもあり
そのことが若い彼らのライフワークでもある
・・その共感がクラスに静かに広がることを実感できた夜でした。

Aさんのテーマとする領域は私には専門外だが、
「社会福祉の専門職」の資格と教育という視点で私なりにフォローしてみたい。
Bさんのテーマには、私の回答を持っていないと、前期の「高齢者福祉学特講」
はのりきれないな、と自分に宿題を課す。

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