ウォルター・マッソー

2009-05-28 21:19:55 | 日記
ヤフーニュースで、プリウス増産、発表されましたね。明るいニュースですね。

「六本木ヒルズ限定トヨタCM」は、リピート組、上京組を含むヒルズ来訪者のみの
共通体験ですもんね。リ社の看板も、本物を見ることが出来ましたね。

そう思ってみると、文春新書『ハイブリッド』(細井秀雄、2009年4月20日)という
プリウス開発秘話の本がありました。

高性能のものを独自に開発していく点は、高桑さんの『チキチキマシン』に
通じるものがあります。やっぱり技術ですよね。

自動車のエンジニアさんは、当然過ぎて気付かないかもしれませんが、
車システムは要するに「事故で人が死なないこと」が基本ですよね。

人心を動かす作品も、何だかんだ言っても「人が死なないこと」が、最重要です。
メインは、悩みすぎて… を、緩和することにあると思いますが、それだけじゃないです。

たけしさんの対談集が、新潮文庫から新刊で出ていました。(単行本は2006年11月)
戸田奈津子さんのお話、あります。たけしさんご自身が、映画監督ですもんね。

いくつか抜き出します。


戸田 映画の勉強をしているんじゃないんだから、ドラマ全体を楽しんでいただく
   ことが最優先。(中略)そうしたことをわかっていただけないと、
   よい字幕は生まれません。(97ページ)


戸田 ルビ振っても、お客さん笑わないですよ。笑うって理屈じゃなくて、
   瞬間に耳で聞いて笑うわけでしょう。(中略)セリフで笑わせるコメディに
   字幕を付けるのが、断トツに難しいです。

たけし ウォルター・マッソーなんかも難しいですか。

戸田 難しいですねえ。あの人はセリフで笑わせる他に、喋り方が面白いでしょう。
   そこはもうお芝居を見て、イントネーションを聞いてもらう他ないです。(103ページ)


ウォルター・マッソーは、映画版『おかしな二人』のオスカー役で、つまり大平さんの変型です。

この映画、吹き替えがないのですが、「ジョージ・ジェットソンや
小松政夫さんと、大平さんのコンビ芸を超えられない」ということじゃないんですか。

『おかしな二人』は、コメディは、要するにシンプソンズは、字幕じゃ面白くないよと、
はっきり言っているようなものだと思います。

字幕とか言う人は、「フィンランドは英語作品が字幕か原音のみなので、
英語のヒアリング能力がアップする」とか言うのを、肯定してますか?

あれは「フィンランド語版を作るお金がないから」です。

普通の国は全部吹き替えですよ。戸田さんもそうおっしゃってるし、
日本で字幕が普及したのは、試作品が良くなかったからだけです。
なまじ識字率がいいので、それでも普及しちゃっただけです。

戸田さん、吹き替えにも言及してくださってます。


たけし 他の国は、いつも吹替えなんですか。

戸田 もう全部です。アメリカもヨーロッパも。

たけし イタリアだっけかな、(中略)アル・パチーノもデ・ニーロも
    同じ人が声優をやっていたんです。(後略)

戸田 ドイツでもそうなんですね。(後略)

たけし 有名な男優ならば全部、若山弦蔵さんが吹替えしているみたいなものだ。(109ページ)

これを解決したのは、ダンディ2の、広川さん持ち役カブリに対する、佐々木功さんでしたねえ。

別にフィックス制があっても、かぶった時だけこうすればいいんだし、
それくらいの技術力はありますよね。

字幕は、戸田さんがどんなに達人でも情報量は3分の1です。
まあ、外国の雰囲気に浸るだけなら、いいんじゃないですか。

でも、それだけのために映画を見る人は少ないらしくて、
洋画、ガラガラです。『ハッピーフライト』なんかの人気作と比べてるからでしょうか。

あと、外国もかっこいいかもしれませんが、やっぱ日本で日本語のオモシロがいいんです。
脚本がしっかりした異国の作品を、オモシロ日本語で味わいたいです、末永く。

「外資に入社できたかっこいいオレ」かもしれませんが、フォックス「ジャパン」ですからね。

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