アンダーが出ない

乗り心地とともに、フットワークもメディアでの評価が高いPeugeot407＆407sw。

またまた超主観ですが、私もFFの常識を覆すものだと思います。


若い頃は、「FR以外はクルマじゃない」などと通ぶっていましたが、ふたをあけてみると、自身のクルマとして購入したものは、

フルタイム4WD　：　1台
パートタイム4WD　：　1台
FF　：　3台

と、FFがほとんど。FRが一台もありません。


407swの下取りに出した206は、「猫足」の片鱗はあるとは言え、りっぱな（笑）FFでした。
オーバースピードでコーナーに入れば、ズルズルと外側に膨らみ、後ろは完全に腰砕け。


比率はほぼ同じとはいえ、フロント荷重の絶対量はさらに大きな407swだから、乗り手も当然FFの典型として身構えます。

ところが…


サスを"Sports"モードに固定しても、深々とロールして、外の景色はしっかり斜めになるものの、クルマ自体は「シャラ～ン」とコーナーをクリアしてしまいます。

あれ？おかしいな…


試しに徐々に速度を上げて行くと、やがてタイヤの小さなスキール音が聞こえてくるのに、まだ、「シャラ～ン」と何事もなくコーナークリア。途中での舵角修正にもしっかり応えます。

なんだこれ？


周囲の安全を確かめて、明らかなオーバースピードで突っ込むと、さすがにフロントは外に出たがるのですが、スロットルを戻すと、スルッとインに戻ってきます。

おいおい、すごいじゃないか…


正直言ってはじめは戸惑いましたが、慣れると快感に変ります。
しかも今まで味わったことのない快感です。
ガチガチに固めたサスで強引にまわってゆくのとは違う、しっとりしたままの独特のフィーリングです。
私の実力では、乾燥した舗装路でESPが作動することなどまずありません。


更に大したものだな、と思うのが、リアもしっかりついてくることです。

そもそもリアサスはこんな形状なのに。ショックが見えないじゃん（笑）


たまげました。


これが「猫足」の最新版なんだ、と納得させられます。

「となりのトトロ」に出てくる「猫バス」は、もしかしたらこんな乗り心地なのかな、と想像してしまいました（笑）


決まったハードウェアの中で、目指すセッティングに近づけようとするのか、セッティング優先で、後からハードウェアが決まるのか。
407に関して、そのあたりはよくわかりませんが、100%「狙った」セッティングなら、すごいと思います。

あまりの出来のよさに、
「フロックの部分もあるんじゃないだろうか？」
と、どうしても疑ってしまうんですが…（笑）