ＢＭＷの底力

職場の後輩がアプルーブドのE46を購入しました。

恥ずかしながら、亡父の最後の愛車となったGolfⅢを除くと、私はほとんどドイツ車のステアリングを握ったことがありません。
特にプレミアム御三家は試乗でちょい乗りする程度の経験しかなかったので、BMWを知るには格好の素材とばかり、あつかましくも味見をさせてもらいました。

2004年式の318i、購入時の走行は10,000km強です。
　

ぐるっとまわって外から眺めて、ドアを開けて、シートに乗り込み、室内を見渡して、エンジンキーをひねり、そろそろと走り出します。


「ハンドル重いっ！！」は、まあいいとして（笑）、

全てが「節度感の塊だなあ」というのが第一印象でした。


エクステリアデザインには、「これがセダンのデザインですよ」という無言の説得力が。
407がいかに「遊んじゃってる」かがわかります（笑）

室内もまた、そっけないくらいのシンプルさ。（ベーシックグレードだから余計です）
やっぱり407は少し色気出してますね。

Aピラーはしかるべき角度で立ち上がっています。

予想以上に太いアイドリング時のエキゾーストノートはさすがにドイツ車だな、と思わせますが、勿論不快なものではありません。

会社の周辺を走らせる程度の速度域では、実力のほんの片鱗しか分からないと思いますが、足はこれまた予想以上にしなやかで硬い印象は全くありませんでした。


そしてステアリングを握っても、ウインカーレバーを操作しても、パワーウインドウのスイッチを触っても、とにかく「カチッ」とした節度感が強烈な印象を与えます。
かなり強引に操作してもビクともしないであろうしっかりしたつくりです。

「私は安全に速く快適に移動することを無上の喜びとするドイツの魂です！」

と主張しています。407の味が自身の標準になったので、余計にドイツ車のまじめさに圧倒されました。


やっぱりすごくいいクルマなんですね。


前後の重量配分に頑なにこだわって、直列エンジンのFRレイアウトを決してやめない頑固なメーカーのプライドとこだわり。
なんとなく、しかもほんの少しですが、垣間見れたような気がしました。


横から見ても、ごく普通のセダンなのに、ちゃんとかっこいいんだから、不思議です。


これなら顎をする可能性もほぼゼロでしょう（笑）


こういうお金をかけるべきところにきちんとお金をかけたまじめなクルマを大切にして、15年も20年も乗り続けるという「カーライフ」を送ることができたら、とても幸せでしょうね。

このE46も、最新のE90も、4気筒を試乗する機会は過去にありました。
そのたびに「BMWは4気筒で充分だな」と思うのですが、いざ見積となると、「どうせBMWならやっぱりシルキー6に乗りたい」となって、高額の見積提示に愕然として、あきらめてきました。

クルマに対しては気が多いこともありますし、やっぱり縁がないのかな、と思います。これから先はどうなんだろう？


最後にちょっとオマケ的に。

納車時はスチールホイールにホイールキャップでしたが、その後オーナーがオークションで入手したアルミに換装されました。


デザインはM-Sportsの標準仕様そのものに見えますが、キラキラのメッキタイプです。
これって正規モノなんでしょうか？

オーナーも今ひとつ気に入ってないようなので、もしかすると近々再交換になるかもしれません。

確かにアルピンホワイトの端整なボディーカラーにはちと派手すぎるかも（笑）