国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

紀勢本線を走った夜行列車のお話 第12話

2019-02-23 22:22:16 | 国鉄思いで夜話

皆様今晩は、 本日も昭和52年の時刻表から、紀勢本線の夜行列車を中心にした、紀勢本線の列車の変遷などを御覧いただこうと思います。
十津川観光協会から引用 瀞峡(どろきょう)

引用 瀞峡(どろきょう)
手元にあるのは、昭和52年1月号と10月号で、肝腎の夏号がないのですが、さすがに全ての時刻表を網羅するなんてことはほとんど不可能ですが、できるだけ収集できればと考えております。


昭和45年からスタートしたDiscover Japan キャンペーンは、オイルショック以後の不況の影響により、国内旅行は伸び悩みの状態となりました。
そこで新しい観点からの新キャンペーンが、「一枚の切符から」というキャンペーンであり、国鉄による旅のPRに中心をおき、国鉄の商品の利用をポイントにしました。
と説明されています。

レイルウェイ・ララバイ ~一枚のキップから~   小林啓子


Discover Japanが何となく旅に出ませんかと言うイメージ戦略であったのに対し、直接的に旅に出ましょう、と言うイメージが全面的に出ており、盛り上がりに欠けるまま、翌年の昭和53年11月3日から、「いい日旅立ち」キャンペーンが始まります。

1978年CM 国鉄 いい日旅立ちキャンペーン

ということで。余り派手さはなく、時刻表を見ましても比較的大人しい内容です。
ただ、ここで気になったのは年末年始の臨時列車で、10:10発の「きのくに4号」と10:11発の「きのくに55号」です。
きのくに4号も55号も臨時列車で、4号は気動車、55号は客車列車になっています。その前には10:00に新宮行き「くろしお3号」が出発していますので、「きのくに55号」は、天王寺駅の9番線ホーム【阪和線普通電車の降車口】から乗降させたのでしょうか。

当時は、竜華から直接天王寺の8番線ホームに入る路線がありましたし、一時期924列車は8番線から出ていましたのでその可能性はあるのかなぁと思ってしまいます。
もし、詳細御存じの方おられましたら御教示願います。

10:10、10:11と一分後に天王寺駅を出発するダイヤになっています。

昭和52年1月号時刻表

しかし、この頃は高速道路が開通していないとはいえ、紀勢本線への優等列車の数は多いですね。
特急が30分おきに出発し、その合間を縫って急行列車も下っていきます。
特急も9連が当たり前で、急行も同様な9連ほどの長大編成でしたのでかなり見応えがあります。
そして、この当時は紀勢本線は非電化で、白浜まででも単線区間が残っており、その合間を縫って貨物列車も運転されていましたが、その分、普通列車はかなりしわ寄せがあって、時刻表を確認しないと列車に乗れないわけで、自分の都合ではなく、列車の都合に自分の都合を合わせなくては、なりませんでした。
1月の時刻では、さすがに釣りに行く人もいないのでしょう。924列車「南紀」と、急行きのくに15号のセットで運転されています。

さて、夏はかなりの列車が増発されたであろうと思いますが、残念ながら手元にありませんので、昭和52年10月の時刻表を御覧いただこうと思います。


昭和52年10月の時刻表では、グリーン車料金、並びに寝台車の料金が改定されており、グリーン車、A寝台車の値下げが行われていました。

特急・急行グリーン料金 100km(2,000円→1,000円)200km(3,000円→2,000円)600km(6,000円→4,000円)800km(7,500→5,000円)801km以上(9,000円→6,000円)

A寝台一人個室(13,000円→10,000円)開放室上段(10,000円→7,000円)開放室下段(11,000円→8,000円)と変更されました。
ちなみに、B寝台料金は3段式、3,000円、2段寝台は4,000円となっています。



さて、そうした前段を踏まえた上で紀勢本線の時刻表を参照してみますと、夜行は「いそつり」が運転されていると思ったら、いそつり号ではなく、快速南紀61号という名称で運転される客車列車で、12系客車で運転されたと思いますので、夜行列車は3往復体制ですが名称が異なっています。
流石に、10月で「いそつり」という名称も似合わないと言うことだったのかも知れませんね。

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