国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

在来線における、車掌長制度の新設について

2019-07-22 22:08:10 | 国鉄思いで夜話

本日は、車掌長のお話です。 昔の鉄道雑誌等を読んでいますと、車掌長以下専務車掌・何名と荷物専務車掌が乗り組み…と言った記述をよく見かけたので、車掌長と言う制度は昔からあったと思い込んでいましたが、新幹線では、昭和46年の改正で、車掌長が誕生、開業当初から有ったのですが、在来線では、昭和48年の6月1日まで存在しなかったそうです。 これは正直意外だったのですが、「国鉄線・昭和48年9月号」に下記のように書かれています。 車掌長の新設の理由について下記のように書かれています。 少し長いですが引用させていただきます。

目的

飛行機には機長がおり、船には船長があるように、列車には列車長をつくるべきであるとの主張がなされて、既に久しく、今回、全国の優等列車を対象に「車掌長」を新設することとした。 これは近年、輸送需要の変化に伴い特急を主体とした優等列車の増発が著しく、これには通常二~三名の専務車掌が乗務しているが、これら複数の列車乗務員はいずれも同じ専務車掌であり、特に異常時等における責任体制は必ずしも明確ではなかった。
従って、今回この責任体制を確立すると同時に、対外的には、列車の最高責任者としての位置付けを明確にすることとした。

車掌長は急行以上の列車に原則的に乗務すると定められており。古参の専務車掌、専務車掌(A)と呼ばれていたグループは全員車掌長に移行し、専務車掌(B)の一部が車掌長に昇格したそうです。 また一般車掌のうち約1割がこの改正で専務車掌に変更されることとなり、優等列車の車掌は全員専務車掌以上になったそうです。 専務車掌変更 なお、車掌長の職務は従来どおり旅客の接客業務に従事しつつ、専務車掌間の業務調整や業務指導などを行うということで、プレイングマネージャー的な位置づけと言えそうです。 併せてこちらもご覧ください

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2 コメント

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年長者への敬意 (クハ381-111)
2019-07-22 23:38:05
 国鉄優等列車の車掌長は、殆ど退職前の方がなられていました。
 私は当時20代の新米運転士で、特急乗務(動力車乗務員は、新米ベテランに関係なく、各停から特急まで乗務した)の際は自分の父親より年上の車掌長が乗務されていて、ダブルの制服、盛夏の白い制服姿それと功績賞のバッチが輝き、運転士への指揮権はありませんでしたが、年長者への敬意を感じました。
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Unknown (加藤好啓)
2019-07-24 21:19:31
コメントありがとうございます。
現役の方からのコメントは励みになります、車掌長、専務車掌A職の方が主に、なられたと言うことで、年配の方が多かったとのこと、そう言われてみれば,鉄道ジャーナルなどの雑誌での列車追跡では、車掌長が50歳程度の人ばかりだったような気がします。
当時は、ほぼ55歳が区切りのようでしたので、そう考えると退職前に車掌長に昇格するというのは、車掌にとっても目標だったのでしょうね。
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