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妖精が見える子供

不思議な雰囲気をもったの息子ジュー。
双子の姉のリンと共に、毎日ニッコリ暮らしています。
最近にゃ~ずが仲間入🐱🐱

ジューに向き合えるまで・・・9

2004年06月30日 03時08分40秒 | ジューに向き合えるまで
ある日母がうちに来た。
リンは大喜びで私には目もくれず母に甘えている。
私はそれがとても腹立たしかった。
リンは最近あんな笑顔を私に見せたことはなかったから。

私はまだどうやってこの子達に接したらいいかわからなかった。
このままではいけないと思いつつも前へは進めなかった。

母とリンがしゃべっている。
とても楽しそうだ。横でジューも寝そべっている。
2人ともとてもリラックスしている。

こうして見ていると2人ともとても小さい。
まだ3歳にもなっていないのだ。
私は自分に嫌気がさしていた。
私がこの子たちにしてきたことはいったい何なんだろう・・・

リンと母の話し声が聞こえた。

「リンはママのお腹のなかでもジューとずっと一緒にいたんだよ。皆がリンとジューが生まれてくるのをすごく楽しみにしていたんだよ」

「ママも楽しみにしてたの?」

「ママが一番楽しみにしていたよ。」

「でもママりんちゃんに怒ってばっかりなの・・・」

母が私を呼んだ。
「リンとジューがお腹にいたときの写真をみせてあげて」

なんでそんなこと・・・とも思ったが二階に行って本棚をのぞくと赤と白のチェックのアルバムがでてきた。
私はずっとそのアルバムにお腹のエコーの写真を貼っていたのだ。

私はそれを持って黙ってリンに渡した。
白黒のなにかよくわからない写真が何ページにもわたり貼ってある。
母がリンに説明している声が聞こえた。

「あんまりわからないね。ママに聞いてみようか」

べつに今更見る気はなかったが母の手前しかたなく2人の所に行きアルバムをのぞいた。
写真の下にはいろいろなことが書いてあった。
母がそれをリンに読んでいった。


「うれしい!やっと子供ができた。双子のようだ。」

6週目「5ミリと3ミリ。心臓がうごく。小さな命だ。すごい!私はとても感動している。」

3ヶ月「1センチ8ミリ2頭身になる。もう人間の形になっている。とても可愛い。」

4ヶ月「6センチ。とても小さい手が見えた。」

5ヶ月「10センチ。147グラム。胎動はまだ感じないが2人ともとても元気に動いている。」

6ヶ月「男の子と女の子のようだ。嬉しい。頑張って育てていこう。」

8ヶ月「張り止めと貧血の薬をもらう。まだ小さいからもう少し待っててね。」

9ヶ月「ここまでくれば一応安心らしい。よかった。無事に生まれますように。」

10ヶ月「よく頑張ったね。出てくるときは赤ちゃんもとても苦しいらしい。ママも頑張るから、2人とも頑張ってね。」


「陣痛がはじまったようだ。痛い。苦しい。でももうすぐ私の夢が叶う。絶対に大事にするから頑張って産まれておいで。」


2人がまだ本当に小さい、まだたまごだったときから写真の下に必ず書いてある言葉。

それはまぎれもなく私がずっとずっと願っていたことだった。

「早くあなた達にあいたい。ここにきてくれてありがとう。」

そう、私はずっとあなた達に会いたかったのだ。







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