本屋さんで見かけて、これは!と思った江國香織の新著。
帯の宣伝文句を読んで、これはきっと面白い、と思いました。
Amazonの中古が値下がりするのをじりじりと待って、ようやく購入。
久しぶりにハードカバーを買いましたが、やっぱりハードカバーの質感と重みが良い。
なんといっても、お家に図書館のある話。
広いお屋敷、裕福な暮らし。
古い映画を見ているみたい。
時間軸の混在した構成が、意外と混乱せずにすいすい読めた。
登場人物の口調や、主張から少し、「氷の海のガレオン」を思い出した。
江國香織にしては、丁寧にストーリーを追う感じ。
すみずみまで水が流れ込むような感触だった。
江國香織の作品は、良くも悪くも優雅で、お金の匂いや生活感がしない。
たぶんご本人の生活がそうなのだろう(でなければ、よほど良く取材されているのだろう)。
その優雅さが、彼女の作品のうつくしさであり、逆に言うと、軽やかさ、非現実感にもなっている。
個人的には、もっとずっしりとした、生活感のにじみ出る作品が読んでみたい気もする。
良い作品で、いかにも彼女らしくまとまっている。
江國香織の作品にある、荒唐無稽さがあまりなく、比較的リアル。
比較的、というのも、決してリアルなはずもないのだが、なんとなく本当にありそうに読ませる筆力である。
それゆえの、物足りなさも少しある。
帯の宣伝文句を読んで、これはきっと面白い、と思いました。
Amazonの中古が値下がりするのをじりじりと待って、ようやく購入。
久しぶりにハードカバーを買いましたが、やっぱりハードカバーの質感と重みが良い。
なんといっても、お家に図書館のある話。
広いお屋敷、裕福な暮らし。
古い映画を見ているみたい。
時間軸の混在した構成が、意外と混乱せずにすいすい読めた。
登場人物の口調や、主張から少し、「氷の海のガレオン」を思い出した。
江國香織にしては、丁寧にストーリーを追う感じ。
すみずみまで水が流れ込むような感触だった。
江國香織の作品は、良くも悪くも優雅で、お金の匂いや生活感がしない。
たぶんご本人の生活がそうなのだろう(でなければ、よほど良く取材されているのだろう)。
その優雅さが、彼女の作品のうつくしさであり、逆に言うと、軽やかさ、非現実感にもなっている。
個人的には、もっとずっしりとした、生活感のにじみ出る作品が読んでみたい気もする。
良い作品で、いかにも彼女らしくまとまっている。
江國香織の作品にある、荒唐無稽さがあまりなく、比較的リアル。
比較的、というのも、決してリアルなはずもないのだが、なんとなく本当にありそうに読ませる筆力である。
それゆえの、物足りなさも少しある。
