噛噛堂しみじみ備忘録

鞄に本。リュックに本。
遅読、乱読、併読、積ん読、それでも中読。いえ中毒。
どうにもこうにも本とのハナシ。

おいしい水/盛田隆二

2006年11月06日 | 噛読了/総評の備忘録

ダメ。
激しく、ダメ。


 同じマンションの主婦仲間と子育中の弥生・30才。夫の「浮気?」に気付きながらも、仕事としてタウン誌のライターを始めるが、主婦仲間・千鶴のあけすけな言動が、平穏だった日常をねじれさせていく…。


「通勤」という時間がないと、本って、読めないのだ…と、気がついた今日この頃。
読道へ返り咲くためのリハビリに、未体験作家を開拓しようと手にとったものの…
読んでること自体が恥ずかしいぞ、これ。
どんなに頑張っていろんなエピソードをくっつけたとしても、
「夫とのセックスが、んもう生理的にダメになっちゃったんです」
……
で?言いたいことはそれだけなんかい?
で?それで?
で?それで?
と、激しく詰め寄りたい。

解説に、「本書の執筆にあたっては、著者が講師を務めるカルチャーセンターの12人の女性たちから取材をしたそうだ」とあるが、その取材とやらをノンフィクションで羅列した方がなんぼかマシ。

ボサノバの名曲「おいしい水」を書名に冠していながら、
中身も文章も、週刊誌。


久しぶりに読み終わった本に対して、こんな事しか言えない自分にも、
嗚呼、自己嫌悪。