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カンボジアでは、ここ過去10年間に及ぶ経済成長には目覚しいものを見るが、その反面に生じてきた全国――特に都市部と地方域を比較した場合に見る如実な所得経済格差のひらきに、世界銀行は大きな懸念を残している。
世界銀行のエコノミストに拠ると、カンボジアの低所得層はこの10年間、自国の経済成長の恩恵を殆ど受けていない、と見られている。
その一方で、カンボジア国民の生活消費率は2004年においては32%以上を計上、一方、貧困層の住民は僅か8%の消費率だった。ちなみに最も裕福層の消費率は45%を軽く越えている。
1994年から2004年にかけての当該国カンボジア経済成長率は、年1%の貧困ライン削減に繋がっており、この推移は向こう10年間続くものと見られている。
しかし、国民全体の35%人口は未だに2004時点の貧困ラインから脱しきれていない。
カンボジアの経済成長は今後とも続くと見られており、近年その経済成長を支えている産業(繊維・衣料製造品輸出販売業、観光業、建設業、農業)も当面続くと見られている。(了)
出所: 2007年04月06日付 THE CAMBODIA DAILY –NATIONAL-
原題 ”World Bank Praises Growth, Warns of Inequality”
<閑話>
2007年4月、今年もカンボジアの正月が目前に迫ってきた。今年は振替休日も含め、14~17日の4日間と、「結構な大型GW」である。ちなみに仏教国のカンボジア及び周辺諸国(東南アジア内陸部)の同宗教地域でも、同様の正月祝日が設定され、次の年のカレンダーが巷で販売される頃には既に、仏教歴に従い設定されている。概ね毎年4月中であることに間違いはなさそうだが、仏教界の高層達によって毎年きちんと設定されている、という話だ。
ところで、何ゆえ「結構な大型GW」かというと、この時期が近づく4月中、カンボジア国民は官庁役人が率先して、このGW期間を何倍にも延長させる。つまり、実際の仏教歴に従った祝日は(今年は)4日間なのだが、その前後の日にちを「かこつけ連休」として(勝手に!)設定し、社会全体の商業そのものが急に減速…といった具合になる。確かに近年、この国の経済成長は実際にとても目覚しく、表面的にはどこの企業も/商業も、この4日間以外は商業を営んでいる…のだが、実際の従業員たちの「やる気のなさ」は、余りに見え見えなのだ;
こういった姿を毎年目にすると、「日本人は本当に働きすぎではないのか?;」と、自分自身をも含め考えさせられてしまう。全世界の就労統計を見ても、日本人ほど余暇を楽しんでいない国民は、(世の中広しといえど)日本だけのようなのだ(;)。
二ノ宮尊徳(通称「二宮金次郎」)の生涯を綴った明治時代の書物を読んでからの私は、「働かざるもの食うべからず」精神が人間本来の姿(日本人の心意気?)…と開眼させられた反面、現代人らしくない考え方なのか…と、自己疑念は尽きない、カンボジア正月前。