神を持たぬ国

日本は、世界でも珍しい、宗教を持たぬ国と言われています。
宗教を持たない、というと、なんか違和感があるのだけれど、
信仰する対象が、欧米と比べると、ちょっと違うということです。
それは、つまり、『神』という概念の違いなんだろうと思います。
（あくまでも、僕の、それも今現在の心象にすぎませんが）

日本人にとって、『神』って、なんでしょう。
どうも仏教や、欧米的な『神』の概念が輸入されて以来、
日本での『神』という言葉の意味が、昔とずいぶん違って
しまってるんじゃないかと思うのです。
日本の神話にも、『神』が存在するけど、
キリスト教やイスラム教的な神とは、まったく違います。
どう考えても、日本の『神』は、
現代日本語訳すると、『ご先祖』が、一番しっくりくる。
極端に言うと、死んじゃった人のことを、すべて『神』と言うんだ。
いい人悪い人関係なく、死んじゃったら『神』。
だから、この理屈というか、感覚を説明できない限り、
靖国問題も、説明できないでしょう。

でも、僕は、この全部『神』って感覚は、わりと好きなんです。
この考えだと、宗教戦争なんて、有り得ないんだから。
昔から、犬には犬の神様があって、猫には猫の神様がある。
そういう感じ、日本人にはあるでしょう？
もっと、この感覚を、輸出できないものかなぁって、思います。
そうすれば、世界は平和になるんだけどな。