GW最後の日、5月6日(月)にハルヒルの試走にいったのだが、偶然、一緒に走った女性はスゴイ方々だった。
只者ではない彼女は、もう追いつけない場所に行ってしまった。
冷静になって自分のペースを取り戻すことにした。
とりあえず、榛名神社までは90%以下の強度で走ることにした。
いつの間にか背後に、もう一人の女性がピッタリと着いてきていた。
ペースが同じなので話をした。
「みなさんは、どこかのクラブチームですか」
「いえいえ、私たちは“ポタガール埼玉”のメンバーです。先に行ってしまった方は、とっても坂が速いですよ。彼女は、今日が初めてこのコースを走りますが、私は4月29日も来て走りました」
連休中、2度も試走に来るなんてスゴイ方だと感心してしまった。
「“ポタガール埼玉”って、ツールド・草津のトークショーでMCの絹代さんに紹介されていましたね。見ましたよ」
「私は遅れていったので、ステージに上らなかったです」
などと話をしながら一緒に走った。
ツールド・草津で紹介された感じでは、こんなにヒルクライムが速いというイメージはなく、埼玉県内の平坦なサイクリングロードをゆっくりポタリングするグループだと思っていた。
榛名神社手前で、後ろにいた彼女にパスされた。
彼女は少し手前まで、フロントギアをアウターのまま走ってきたという。
やっぱり、スゴイ方。
榛名神社のY字路が見えてきた辺りで、今度は自分が彼女をパスした。
彼女を従えて榛名神社Y字路まで走った。
榛名神社過ぎた平坦な場所で、また、彼女にパスされた。
抜かれて抜いてと、とっても楽しい。
でも、この先のカーブからは地獄のような坂になる。
しかも今日のコンディションは最悪。
言い訳すると、昨日は、二度上峠(1.380m)、鳥居峠(1,362m)の2つの峠にチャレンジし、トータル122Km走った疲れがあって足が回らない。
さらに、今日はスピナジーの鉄下駄のように重いホイールでは、ペースを上げられない。
でも、ここからは、地元の意地を見せないと恥ずかしい。
このハルヒルコース最大の難所にきた。
最後の意地を見せて、
「お先に行きます」と、彼女に告げた。
直線がとっても長く感じた。
「早く、この坂が終ってほしい」と願いながら、必死にペダルに力を込めた。
もがきながら人家まで辿り着いた。
この家を見るとホッとする。
これからも辛い坂が続くが、九十九折になっていて、少し気持ちが和らぐ。
しばらく走っていくと、前方に人影が見えた。
なんとか追いつこうと頑張った。
残り2kmまで来た。
頑張ったので、前の方との距離が短くなった。
先ほどの方をパスして、単独走行のようになった。
残り1.5Km地点の看板が見えてきた。
このままのペースを維持しながら、ゴールできれば良いと思った。
残り1Kmの看板が見えてきた。
力むことなく、マイペースで進んでいった。
残り0.5Kmの看板登場。
もう、この先の男根岩を見て、カーブを5つ越えるとゴールとなる。
気持ちが楽になった。
ところが後ろに人の気配を感じたと思うと、いきなりパスされた。
それも、かなりの差をつけた先ほどの彼女に。
本当に驚いた。
彼女の足はまだ死んではいなかった。
男根岩が見える頃には、その差が開いていった。
恐るべし“ポタガール埼玉”の彼女。
1人だけでなく、2人にまで抜かれてしまった。
何も知らずに、このコースの解説をした自分が情けなくなってきた。
冷静になって彼女を見ていると、腕を突っ張り、結構無理をしてスパートをかけたようだ。
疲れが出たのか、だんだん距離が近くなってきた。
少し、スパートを掛けるのが早すぎたようだ。
後ろについて、冷静に観察してみると判る事が沢山ある。
彼女は先に行った彼女とは違い、低いケイデンスでトルクをかけて走行している。
パワーを掛けて走るのが好きなようだが、この坂では長い距離を継続するのは難しい。
走りに波がある。
持てる力をすべてペダルに託している走り。
若いからこ出来ることなのだろう。
先に行った彼女くらい正確なシフトで、安定したケイデンスの高いペダリングが出来れば、もっと速くなるのだろうと思ってしまう。
彼女の後ろにピッタリ着いて、ゴール手前のカーブで抜く作戦を立てた。
今、彼女をパスすると、若い力が爆発して逆転されてしまう気がした。
彼女の前でゴールしたい。
地元であり、ハルヒルジャージを着用している意地も多少は持ちあわせている。
「あと、カーブ2つ。最後まで頑張ろう」と、彼女を応援しながら走った。
先にゴールした彼女が最終カーブで応援しているのが見えた。
後ろから見て、もう抜けないと確信してから最後のカーブ手前で彼女をパスした。
「ごめんね」と思ったが仕方がない。
なんとか、彼女の前でゴール出来た。
とっても楽しいハルヒルコース試走が出来たのは、彼女たちのおかげ。
本当に感謝したい。
ゴール後に色々とお話をした。
先にゴールした彼女は“ポタガール埼玉”の「わかまつ」さんで、最後までバトルした方は同じく“ポタガール埼玉”の「はしもと」さんと紹介された。
「わかまつ」さんは、一昨日に山を2つ越え、昨日はツインリンクもてぎで4時間耐久エンデューロに出場したという。
またまた、昨日2つ山を越えたくらいで疲れてタイムが悪いと言った自分が恥ずかしくなってしまった。
やっぱり、穴があったら入りたい。
そして「わかまつ」さんは、大会当日は50分台で走るという。
多分、彼女なら有言実行してしまうだろう。
本当にスゴイ方々だった。
わずかな時間だったが、とっても楽しく充実した時間を過ごせた。
計測地点ではないが、ゴール地点の看板を確認した。
KUOTA ケベルと一緒に記念写真。
ここで今日の目的を思い出した。
コース状況を撮影してハルヒルコースを試走に来る方に情報提供することだった。
彼女たちがコース案内のモデルになって頂いたことで、立派なコース紹介になった。
榛名湖ビジターセンターへ行くと沢山のローディが居た。
本当に大会コースの試走は、地元に少しだが経済効果があると実感した。
後日、最新号のBiCYCLE CLUB 6月号を見ていると驚いた。
「自転車乗り109人SNAP」という記事に「わかまつ」さんが載っていた。
ロード暦10ヶ月
月の走行距離1,000Km
作家の高千穂遥さんが「ポタガールじゃなくて、坂ガールだな」と彼女の事を言っていた。
ハルヒルの大会が開催されたことで、こんなに素晴らしい方々に逢えた事に感謝したい。
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■ポタガール埼玉のお嬢様とハルヒルコースを試走!《前編》
5月10日(金)のアクセス数 3,998件、gooブログ順位:213位(1,869,681ブログ中)でした。また、にほんブログ村のロードバイク部門では30位(週間IN 480ポイント)、注目記事ランキングでは 55位でした。ご覧いただきましたみなさま、本当にありがとうございました。
また、5月11日(土)には、アクセス数が4,023件になりました。ポタガール埼玉の坂レディたちのお陰です。
只者ではない彼女は、もう追いつけない場所に行ってしまった。
冷静になって自分のペースを取り戻すことにした。
とりあえず、榛名神社までは90%以下の強度で走ることにした。
いつの間にか背後に、もう一人の女性がピッタリと着いてきていた。
ペースが同じなので話をした。
「みなさんは、どこかのクラブチームですか」
「いえいえ、私たちは“ポタガール埼玉”のメンバーです。先に行ってしまった方は、とっても坂が速いですよ。彼女は、今日が初めてこのコースを走りますが、私は4月29日も来て走りました」
連休中、2度も試走に来るなんてスゴイ方だと感心してしまった。
「“ポタガール埼玉”って、ツールド・草津のトークショーでMCの絹代さんに紹介されていましたね。見ましたよ」
「私は遅れていったので、ステージに上らなかったです」
などと話をしながら一緒に走った。
ツールド・草津で紹介された感じでは、こんなにヒルクライムが速いというイメージはなく、埼玉県内の平坦なサイクリングロードをゆっくりポタリングするグループだと思っていた。
榛名神社手前で、後ろにいた彼女にパスされた。
彼女は少し手前まで、フロントギアをアウターのまま走ってきたという。
やっぱり、スゴイ方。
榛名神社のY字路が見えてきた辺りで、今度は自分が彼女をパスした。
彼女を従えて榛名神社Y字路まで走った。
榛名神社過ぎた平坦な場所で、また、彼女にパスされた。
抜かれて抜いてと、とっても楽しい。
でも、この先のカーブからは地獄のような坂になる。
しかも今日のコンディションは最悪。
言い訳すると、昨日は、二度上峠(1.380m)、鳥居峠(1,362m)の2つの峠にチャレンジし、トータル122Km走った疲れがあって足が回らない。
さらに、今日はスピナジーの鉄下駄のように重いホイールでは、ペースを上げられない。
でも、ここからは、地元の意地を見せないと恥ずかしい。
このハルヒルコース最大の難所にきた。
最後の意地を見せて、
「お先に行きます」と、彼女に告げた。
直線がとっても長く感じた。
「早く、この坂が終ってほしい」と願いながら、必死にペダルに力を込めた。
もがきながら人家まで辿り着いた。
この家を見るとホッとする。
これからも辛い坂が続くが、九十九折になっていて、少し気持ちが和らぐ。
しばらく走っていくと、前方に人影が見えた。
なんとか追いつこうと頑張った。
残り2kmまで来た。
頑張ったので、前の方との距離が短くなった。
先ほどの方をパスして、単独走行のようになった。
残り1.5Km地点の看板が見えてきた。
このままのペースを維持しながら、ゴールできれば良いと思った。
残り1Kmの看板が見えてきた。
力むことなく、マイペースで進んでいった。
残り0.5Kmの看板登場。
もう、この先の男根岩を見て、カーブを5つ越えるとゴールとなる。
気持ちが楽になった。
ところが後ろに人の気配を感じたと思うと、いきなりパスされた。
それも、かなりの差をつけた先ほどの彼女に。
本当に驚いた。
彼女の足はまだ死んではいなかった。
男根岩が見える頃には、その差が開いていった。
恐るべし“ポタガール埼玉”の彼女。
1人だけでなく、2人にまで抜かれてしまった。
何も知らずに、このコースの解説をした自分が情けなくなってきた。
冷静になって彼女を見ていると、腕を突っ張り、結構無理をしてスパートをかけたようだ。
疲れが出たのか、だんだん距離が近くなってきた。
少し、スパートを掛けるのが早すぎたようだ。
後ろについて、冷静に観察してみると判る事が沢山ある。
彼女は先に行った彼女とは違い、低いケイデンスでトルクをかけて走行している。
パワーを掛けて走るのが好きなようだが、この坂では長い距離を継続するのは難しい。
走りに波がある。
持てる力をすべてペダルに託している走り。
若いからこ出来ることなのだろう。
先に行った彼女くらい正確なシフトで、安定したケイデンスの高いペダリングが出来れば、もっと速くなるのだろうと思ってしまう。
彼女の後ろにピッタリ着いて、ゴール手前のカーブで抜く作戦を立てた。
今、彼女をパスすると、若い力が爆発して逆転されてしまう気がした。
彼女の前でゴールしたい。
地元であり、ハルヒルジャージを着用している意地も多少は持ちあわせている。
「あと、カーブ2つ。最後まで頑張ろう」と、彼女を応援しながら走った。
先にゴールした彼女が最終カーブで応援しているのが見えた。
後ろから見て、もう抜けないと確信してから最後のカーブ手前で彼女をパスした。
「ごめんね」と思ったが仕方がない。
なんとか、彼女の前でゴール出来た。
とっても楽しいハルヒルコース試走が出来たのは、彼女たちのおかげ。
本当に感謝したい。
ゴール後に色々とお話をした。
先にゴールした彼女は“ポタガール埼玉”の「わかまつ」さんで、最後までバトルした方は同じく“ポタガール埼玉”の「はしもと」さんと紹介された。
「わかまつ」さんは、一昨日に山を2つ越え、昨日はツインリンクもてぎで4時間耐久エンデューロに出場したという。
またまた、昨日2つ山を越えたくらいで疲れてタイムが悪いと言った自分が恥ずかしくなってしまった。
やっぱり、穴があったら入りたい。
そして「わかまつ」さんは、大会当日は50分台で走るという。
多分、彼女なら有言実行してしまうだろう。
本当にスゴイ方々だった。
わずかな時間だったが、とっても楽しく充実した時間を過ごせた。
計測地点ではないが、ゴール地点の看板を確認した。
KUOTA ケベルと一緒に記念写真。
ここで今日の目的を思い出した。
コース状況を撮影してハルヒルコースを試走に来る方に情報提供することだった。
彼女たちがコース案内のモデルになって頂いたことで、立派なコース紹介になった。
榛名湖ビジターセンターへ行くと沢山のローディが居た。
本当に大会コースの試走は、地元に少しだが経済効果があると実感した。
後日、最新号のBiCYCLE CLUB 6月号を見ていると驚いた。
「自転車乗り109人SNAP」という記事に「わかまつ」さんが載っていた。
ロード暦10ヶ月
月の走行距離1,000Km
作家の高千穂遥さんが「ポタガールじゃなくて、坂ガールだな」と彼女の事を言っていた。
ハルヒルの大会が開催されたことで、こんなに素晴らしい方々に逢えた事に感謝したい。
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■ポタガール埼玉のお嬢様とハルヒルコースを試走!《前編》
5月10日(金)のアクセス数 3,998件、gooブログ順位:213位(1,869,681ブログ中)でした。また、にほんブログ村のロードバイク部門では30位(週間IN 480ポイント)、注目記事ランキングでは 55位でした。ご覧いただきましたみなさま、本当にありがとうございました。
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