goo blog サービス終了のお知らせ 

蓄音機でジャズを聴く!

蓄音機とジャズを中心に、日々の出来事をつづる。

浅川マキ

2025-07-19 15:31:04 | ジャズ

多分1983年の秋~冬だったと思います。

その後行きつけとなるジャズ・バーを初めて訪れた日、カウンターで数時間過ごしていると日本語のボーカル曲がかかりました。

「今夜はおしまい、もう店じまい・・・」

短いその曲が終わると、同じ曲が繰り返しかかりました。

「閉店ですか?」とマスターに尋ねると、「浅川マキでお終いです。」との答えでした。

「これが浅川マキか。」と思ったのですから、名前くらいは知っていたのでしょう。

でも、曲を聴いたのは初めてでした。

以来40年、彼女とは縁がありませんでした。

今年、宮沢昭(ts)さんの「野百合」をオークションで入手しました。



このCDは浅川マキがプロデュースした作品だということは知っていましたが、彼女が書いたライナーノーツを読んで俄然興味がわきました。

そこで、区立図書館で蔵書検索すると一枚だけCDがありました。

1996年の「こんな風に過ぎていくのなら」です。



1曲目「今夜はオーライ」から聴き始めるとローリングストーンズみたいなヘビーはギターリフにびっくりしました。

そして歌が始まると歌詞が聞き取れません。

抱いていたイメージとはかけ離れていました。

調べてみるとこれは22枚目のアルバムでした。

2010年に亡くなっていたことも知りませんでした。

40年間人並みにテレビも見てきましたし、レコード店には人並み以上に通ってきたにもかかわらず聴く機会がなかった歌手:浅川マキとはどんな存在なのか、その作品を辿ってみようと思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋吉作品を聴く「エターナル・デユオ」

2025-06-22 17:27:48 | ジャズ


2018年9月15日東京文化会館小ホールでライヴ録音された作品です。

当時、秋吉さんは米寿(88歳)ルー・タバキンは喜寿(77歳)を迎え、さらにお二人の共演歴が50年ということを記念して行われた公演を、CDとブルーレイで記録したものです。

CDが昼の部、ブルーレイが夜の部が収録されています。

CDとブルーレイがセットで6930円というのは、(今では)映像に全く興味がない私にはたいへん迷惑な話です。

別々に販売してくれたら良かったと思いますが、まあ色々事情があるのでしょう。

さて、収録曲は次の通りです。

1「ロング・イエロー・ロード」
2「花魁譚」
3「ボディ・アンド・ソウル」ルー・タバキンのテナー・ソロ曲
4「ザ・ヴィレッジ」秋吉さんのソロ・ピアノ
5「秋の海」
6「ユーロジー」組曲「トリビュート・トゥ・デューク・エリントン」の第2部
7「レディ・リバティ」
8「ホープ」
9「月の砂漠」(アンコール)ソロ・ピアノ
10「ハンギン・ルーズ」(アンコール)

3・4・9以外はアルバムタイトル通り全てお二人のデュオによる演奏です。

昼の部も夜の部(ブルーレイ収録)も曲目・曲順ともに同じですが、夜だけは最後(11曲目)に「A列車で行こう」が追加されています。

ブルーレイにはボーナス映像もあるようですが、私は未視聴なので内容は分かりません。

今のところ、これが秋吉さんの最後のアルバムです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋吉作品を聴く「マイ・ロング・イエロー・ロード」

2025-06-14 15:45:50 | ジャズ


2017年9月吹込みのCD2枚組アルバムです。

中村恭士(b)とのデュオ4曲以外は全てピアノ・ソロによる演奏です。

秋吉さんは2016年10月の毎日新聞のインタビューで「引退ってのはないんです。終わりはないんです。それは必ずしも外で演奏するってことじゃない。むしろ家で研究している方が好きなんです。」と答えていましたが、プロデューサーの岩崎哲也氏に「でも、ときどき頭にポッと火がついてコンサートや録音をやりたくなる事があるんです。」と語っておられたそうです。

そして、12月でピアノの鍵盤数と同じ88になることに意味を感じて、「70年超の音楽生活の中から特に思い入れのある曲を選び、今の自分の気持ちを込め」て演奏したのがこのアルバムです。

全18曲のうちオリジナルが「ロング・イエロー・ロード」、「リポーズ」、「メモリー」、「ザ・ビレッジ」、「ミラノの饗宴」、「ポープ」の6曲で、他の12曲は初録音の「アイム・オールド・ファッションド」と「月の砂漠」以外はおなじみのものです。

「アイ・ラヴ・ユー、ポーギー」前作「ポーギーとベス」収録
「ノー・ムーン・アット・オール」1956年「トリオ&カルテット」
「2声のインベンション」2011年「クラシック・エンカウンターズ」
「カウント・ユア・ブレッシング」1978年「フィネス」他
「オールド・デビル・ムーン」1971年「ソロ・ピアノ」他
「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス」「ソロ・ピアノ」他
「テンパス・フュージット」1977年「デディケーションズⅡ」他
「イット・ワズ・ア・ベリー・グッド・イヤー」「ソロ・ピアノ」他
「ソフィスティケイテッド・レディ」「ソロ・ピアノ」他
「テン・テン」1965年「トシコの子守唄」他

中村とのデュオは「「ノー・ムーン・アット・オール」、「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス」、「アイム・オールド・ファッションド」、「月の砂漠」です。

わたしが「塩銀杏」で秋吉さんに「再会」したのが2018年なので、すでにこのアルバムは発売されていたはずです。

自分が「遅れてきたファン」であることに改めて思い至ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋吉作品を聴く「ポーギーとベス」

2025-05-24 12:21:02 | ジャズ


2015年6月及び2016年1月録音のトリオ・アルバムです。

タイトル通り、ジョージ・ガーシュインのオペラ「ポーギーとベス」から9曲を選んで演奏しています。

1サマータイム:ピアノソロ
2アイ・ガット・プレンティ・オー・ナッティン(俺らはないものだらけ)
 ポール・ギル(b)、ロドニー・グリーン(drms)
3アイ・ラヴ・ユー、ポーギー(愛するポーギー)
 ジョージ・ムラーツ(b)とのデュオ
4マイ・マンズ・ゴーン・ナウ(私の夫は死んだ)
 ジョージ・ムラーツ(b)、マーク・テイラー(drms)
5ア・ウーマン・イズ・ア・サムタイム・シング(女は気まぐれ)
 中村恭士(やすし)(b)、マーク・テイラー
6イット・エイント・ネセサリー・ソー(そうとは限らない)
 中村恭士、マーク・テイラー
7ベス、ユー・イズ・マイ・ウーマン・ナウ(ベスよ、お前の俺のもの)
 中村恭士、マーク・テイラー
8ベス、オー・ホエアズ・マイ・ベス(ベスよ、お前はどこに)
 ポール・ギル、マーク・テイラー
9ア・レッド・ヘアード・ウーマン(赤毛の女)
 ポール・ギル、ロドニー・グリーン
 
ポール・ギルとマーク・テイラーは前作「ジャズ・カンバセーションズ」に引き続き参加、ロドニー・グリーンはルー・タバキンの推薦で、中村恭士は2019年東京生まれシアトル育ちのニューヨーク在住で、共に初共演です。

秋吉さんによると、これまでのアルバムは「ある企画、テーマをもとに色んな曲を集めて作ってきたが、今回初めてひとつのまとまったものでアルバムを作ってみようと思った」とのことです。

トリオでのレコーディングは2005年の「ホープ」以来約10年振りで、今のところ最後のものになっています。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋吉作品を聴く「ジャズ・カンバセーションズ」

2025-05-17 17:40:30 | ジャズ


2015年1月録音の、秋吉さんと娘さん:Monday・満ちる(秋吉満ちる)との共演アルバムです。

満ちるさんとは、1980年の「トゥッティ・フルーティ」で共演してはいますが、その時はフルートアンサンブルの一員としての参加でした。

満ちるさんは、一時日本で女優として活動していたのは知っていましたが、歌手になっていたとは驚きでした。

Monday(vo・fl)、秋吉(p)、「ヒロシマーそして終焉から」に参加していたポール・ギル(b)、ルー・タバキン・トリオの一員だったマーク・テイラー(drms)という顔ぶれで、秋吉さんの作品を4曲、Mondayのを4曲、Mondayとルー・タバキンとの共作1曲に、おなじみの「ワン・ノート・サンバ」を加えた10曲を演奏しています。

秋吉作品は「ロング・イエロー・ロード」、「ファースト・ナイト」、「ウォーニング:サクセス・メイ・ビー・ハザーダス・トゥ・ユア・ヘルス」、「エイント・ゴナ・アスク・ノー・モア」。
このうち、「ロング・イエロー・ロード」と「エイント・ゴナ・アスク・ノー・モア」にはMondayが歌詞をつけて歌っており、「ファースト・ナイト」と「ウォーニング」ではフルートを、さらに後者ではスキャットも披露しています。

Monday作品は「ラヴ・アンド・ライフ」、「ニュー・ガール・イン・タウン(ホエア・アー・ウィ)」、「ドリーミング」、「フロッグ」。

タバキン・満ちる作は「ブロークン・ドリームズ」。

Mondayの歌は「ホープ」でしか聴いたことがありませんでしたが、思っていたよりもジャジーで曲も良いので他の作品も聴いてみたくなりました。

ところで、このアルバムに収録された秋吉さんの曲はどれも1976年以前に発表されたものです。

「ロング・イエロー・ロード」(1960年「トシコ=マリアーノカルテット」)、「ファースト・ナイト」(1975年「花魁譚」)、「ウォーニング:サクセス・メイ・ビー・ハザーダス・トゥ・ユア・ヘルス」(1976年「ロード・タイム」)、「エイント・ゴナ・アスク・ノー・モア」(1975年「ロング・イエロー・ロード」)

満ちるさんは1963年生まれですから、1976年は13歳です。

ひょっとしたら、子供のころに身近に聴き覚えたお母さんの曲を一緒に演奏したかったのではないでしょうか?

そんなことを想像してしまいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする