1972年12月発売の通算4枚目のアルバムです。
前作で「来年一緒にやっていきます。」と紹介されていた萩原信義(g)を全面的にフィーチャーした作品です。
A2「難破ブルース」、A3「奇妙な果実」、B4「町」以外は、萩原さんのアコースティックギターをバックに歌っています。
A1「ブルー・スピリットブルース」は「ベイズン・ストリート・ブルース」などを作曲したスペンサー・ウィリアムズの作品に、B1「ハスリン・ダン」はジェームス・クロフォードとJ.C.ジョンソンの曲に浅川さんが日本語詩をつけたもの、「あの娘がくれたブルース」は浅川さんのオリジナルで、全て萩原さんのギター(二重録音)のみの伴奏です。
また、B2「ページ・ワン」は寺沢圭(=プロデューサーの寺本幸司氏)作詞・山木幸三郎作曲で、萩原さんのギターにディレクター(東芝)の渋谷森久氏のオルガンによる伴奏。
B3「灯ともし頃」は浅川さんのオリジナルで、萩原さんと富倉安生さん(当時は浅川さんのレギュラーバンドでベースを担当)のギター2本の伴奏。
B5「大砂塵」もオリジナルで、萩原さん一人がバックを務めています。
A2「難破ブルース」(ベッシ―・スミス作詞・作曲、浅川:日本語詩)では、嬉しいことにまた南里文雄さんのペットが聴けます。
萩原、柴田森久(p)の他、園田祐司(tuba:園田憲一の実兄)、大塚勝久(drms)による演奏です。
B4「町」は、萩原、つのだ・ひろ、高中正義(b)、片岡輝彦(tb)、斎藤清(ts)というメンバーです。
後にフュージョン・ギタリストとして「ブルー・ラグーン」などのヒットをとばす高中は当時つのだ、成毛滋と共にフライド・エッグというロックバンドを組んでいました。
片岡、斎藤両氏は、当時ニュー・ハードに在籍していたので、山木幸三郎氏のつながりで参加したと思われます。
A3「奇妙な果実」は唯一萩原さんの参加していない曲で、山下洋輔(p)との初めての共演です。
山下氏がソロでひとしきりアドリブをした後、浅川さんが英語で歌います。
「奇妙な果実」は大変興味深い演奏ですが、やはり萩原さんのギターがアルバム全体の雰囲気を作っています。
浅川さんは彼について「生まれつき色を持ったひと」と書いておられます(前作「浅川マキ ライブ」のメンバー紹介にて)。