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日々楽園

毎日の暮らしは、苦楽の繰り返しである。

これ何だと思う?

2009年09月07日 | Weblog
今日は30年ご愛顧いただいているお客さまへ訪問。
玄関先に飾られていたものに目が止まった。

夏の頃、松江市で行われたホーランエンヤなる舟神事をこのブログにのせたが、
一瞬それを思い浮かべたのだった。

丸木舟に人が並んで乗り、競争でもしているかのように見えたが
全然違っていた。

80代の半ばに見えるおばあさんは、〈これは私が作ったもんだよ〉と
得意げに話し始められた。

丸木の長さは15cmくらいだろうか。 並んで乗っているものは人に見える。
おばあさんの説明によれば、丸木に猿が乗っているそうだ。
丸木の材料は、南天の木。 猿は古布を利用して作ったのだそうだ。

猿は1.5cmくらいだろうか。 細かい作業だ。
縮緬風の生地を使われている。 
頭に白黒の色分けが見えるが、あれは自分で作ったものではないそうだ。
よく見ると、人面そっくりである。

名前は忘れたのだが、庭にある花の木が実をつけているのを見て
これを利用することになった・・・と
大抵の民芸品は既成の手本があって、それを見て作るくらいの物が
多いのだがこれは創作そのものであった。

説明がすごい。
猿が9匹で〈苦〉をサル。 おまけに台木は、南天の木で〈難〉を
のがれる・・・のだそうだ。
これも庭の南天の木をおじいさんに切ってもらった と。

年寄りの方にこんな説明を聞くと、アイデアはどこにでも転がっている。
現代の若年層が出来合いのものに頼りすぎているなどと
反省の一日であった。