Porsche 911GT1 race version

今日はポルシェが作ったルマン攻略マシンを紹介します。
それは、Porsche 911GT1 race version（ポルシェ 911GT1 レース・バージョン）です。




1995年9月にポルシェの取締役会で承認され製作が決まったのが、この911GT1でした。
911シリーズがRR（リア・エンジン、リア駆動）名のにも関わらず、
レーシングカーとして当然のMR（ミッドシップ・エンジン、リア駆動）のレイアウトにしてあり、
他の911シリーズとは一線を画す存在になっています。
エンジンは、962Cとほぼ同じような成り立ちで作られた911LMターボと同じエンジンを使用し、
KKK製のターボを最大2.0バールまで加圧して最大馬力640bhpを発生するマシンを作り上げた。
この911GT1は驚くべき短期間で作られていて、
1996年のルマン24時間には初参戦して、見事総合で2位と3位という結果を残しています。
ですが、1997年のルマン24時間では結果を残せず、1998年のルマン24時間に向けて大幅改造を行い、
車体をフル・カーボンにして大幅な軽量化をはかり、画像のような911GT1が完成しました。
そして、迎えた1998年のルマン24時間に参戦するのはBMW V12LMやベンツCLK-GTR、
日産R390GT1、トヨタTS020（GT-One）など強豪マシンが勢ぞろいした年でした。
そして、その強豪マシンがいる中で、911GT1は1-2フィニッシュを成し遂げました。
これにより、ポルシェは911GT1で製作時に目標とされたルマン24時間の制覇成し遂げたわけです。
翌年から911GT1が参戦していたLMGTというクラスはなくなり、
LMGTの1つ上のクラスのLMGTPというプロトタイプのクラスに入ることになり、
ポルシェはルマン24時間から撤退したそうです。



スペックは排気量3164ccの水平対向6気筒ツインターボ・エンジンから、
最大馬力640bhpを発生し、最大トルクは61.2kg-mです。
最高速度は一番速く設定すれば、340km/h程度は出るそうです。



911GT1は市販車もあり、日本にも数台存在します。
ちなみに、現在ポルシェは911GT1のルマン24時間で、
それまでのルマン24時間の優勝回数が16勝になったそうです。
もしかすると、近いうちに17勝目を上げる日が来るかもしれませんね。



今日はこれで終わります。
それでは！