香港のコングロマリット、チャイナケム・グループ(Chinachem Group:華懋集團)の前会長、テディ・ワン(王輝:本人失踪のまま97年に裁判で死亡と認定)の遺産をめぐって行われている裁判で、16日、最高裁は、故・王氏の未亡人で「香港の大屋政子」ことニーナ・ワン(龔如心)さんの上訴を妥当として受け入れ、3人の裁判官の評決3:0のストレートで、「ニーナさんが主張する、90年に書かれた遺言状」は正式なものと認められる、と決定した。
これによりこれまで高等裁判所および上訴法廷が下した判決・命令はすべて撤回されることになる。
■16日の最高裁判決を受け、喜びの勝利宣言をするニーナさんの弁護士
■敗訴した実父側の弁護士「非常に残念だ」とコメント
この裁判は90年に誘拐されたまま行方不明のテディさん(王輝)について、97年に実父が裁判にて「法律上死去したものとみなす」という決定を受けてから、その遺産の分配をめぐってテディさんの実父と、未亡人のニーナさんの間で訴訟問題になっていたもの。お互いに「自分が預かった遺言状では、遺産を100%自分に譲る、と書いてある」と違う日付の遺言状を持ち出して争った。
高等裁判所で172日という香港の民事訴訟では最長時間の記録となった裁判では、「実父の王廷歆さんが主張する、68年に書かれた息子の遺言状が正当で、その内容に基づきすべての財産は実父に相続される。また未亡人の持ち出した90年版の遺言状は偽造」という高裁判決が下った。
冗談じゃないわ!とニーナさんはこれを不服として上訴法廷に訴えた。3名の裁判官の評決では2:1で高裁判決を覆すことができず、ニーナさんは最高裁に持ち込んだもの。
陳兆凱裁判官は、「ニーナさんが主張する90年版の遺言状には、謝炳炎(故人)という証人がおり、生前この人ははっきりとよどみなく、テディ(王輝)さんが90年にこの遺言状に署名したのに立ち会っていると証言したのは重要な証拠であり、この立会人の証言を認めない理由はひとつもない」と述べた。
もう一人、李義裁判官は「この証人である謝炳炎氏の書面による声明は、法定声明とみなされ、正式なものとして処理されるべきであり、高裁および上訴法定が判決に引用した証言・声明の基準は不適当であった」と判決理由を述べた。
これにて、400億香港ドル(日本円にして約5600億円)という巨額の遺産相続を巡る「舅と嫁」の民事訴訟バトルが大逆転で終結した。
一方で未亡人のニーナさんはこれまでに刑事事件としての「遺言状の偽造」「公務執行妨害」など3件で起訴されている(5500万ドルの保釈金で保釈されている状態)が、「民事訴訟では90年の遺言状は正しい」と最終決定したものを「刑事訴訟では偽造だ」と起訴するのは矛盾が発生する。
今回の判決を受け、検察はニーナさんの刑事罪状3件を取り消すか否かを検討中だとスポークスマンは語った。
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■関連記事リンク:
http://hk.news.yahoo.com/050916/12/1gpgj.html
<RTHK2005-09-16>番朝訳・補足
これによりこれまで高等裁判所および上訴法廷が下した判決・命令はすべて撤回されることになる。
■16日の最高裁判決を受け、喜びの勝利宣言をするニーナさんの弁護士
■敗訴した実父側の弁護士「非常に残念だ」とコメント
この裁判は90年に誘拐されたまま行方不明のテディさん(王輝)について、97年に実父が裁判にて「法律上死去したものとみなす」という決定を受けてから、その遺産の分配をめぐってテディさんの実父と、未亡人のニーナさんの間で訴訟問題になっていたもの。お互いに「自分が預かった遺言状では、遺産を100%自分に譲る、と書いてある」と違う日付の遺言状を持ち出して争った。
高等裁判所で172日という香港の民事訴訟では最長時間の記録となった裁判では、「実父の王廷歆さんが主張する、68年に書かれた息子の遺言状が正当で、その内容に基づきすべての財産は実父に相続される。また未亡人の持ち出した90年版の遺言状は偽造」という高裁判決が下った。
冗談じゃないわ!とニーナさんはこれを不服として上訴法廷に訴えた。3名の裁判官の評決では2:1で高裁判決を覆すことができず、ニーナさんは最高裁に持ち込んだもの。
陳兆凱裁判官は、「ニーナさんが主張する90年版の遺言状には、謝炳炎(故人)という証人がおり、生前この人ははっきりとよどみなく、テディ(王輝)さんが90年にこの遺言状に署名したのに立ち会っていると証言したのは重要な証拠であり、この立会人の証言を認めない理由はひとつもない」と述べた。
もう一人、李義裁判官は「この証人である謝炳炎氏の書面による声明は、法定声明とみなされ、正式なものとして処理されるべきであり、高裁および上訴法定が判決に引用した証言・声明の基準は不適当であった」と判決理由を述べた。
これにて、400億香港ドル(日本円にして約5600億円)という巨額の遺産相続を巡る「舅と嫁」の民事訴訟バトルが大逆転で終結した。
一方で未亡人のニーナさんはこれまでに刑事事件としての「遺言状の偽造」「公務執行妨害」など3件で起訴されている(5500万ドルの保釈金で保釈されている状態)が、「民事訴訟では90年の遺言状は正しい」と最終決定したものを「刑事訴訟では偽造だ」と起訴するのは矛盾が発生する。
今回の判決を受け、検察はニーナさんの刑事罪状3件を取り消すか否かを検討中だとスポークスマンは語った。
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■関連記事リンク:
http://hk.news.yahoo.com/050916/12/1gpgj.html
<RTHK2005-09-16>番朝訳・補足
あっと驚く大逆転ですね。
以前、裁判でこの遺書は偽筆跡と鑑定されたような記憶が…。あれは何だったんじゃ。
自作自演で「One life One Love(愛するは生涯ただ一人)」とまで書き添えたのかよ~
蛇足だよキャンディたん…と話題になったものです
♪One Lo~~ve One Li~~fe!
♪Carry Each Other
♪Carry Each Other
キャンディ~ 名曲のパクリだったのかっ 机ばんっ!
チュン湾にたててる ニィーナ・タワーはテディ・タワーって名前に変えるらしい。