香港新聞社がおととい報道した「一年前の事件」。
香港人の「黄坤」(ウォン・クヮン)さんは驚愕した。「Σ(゜д゜lll)ウソン なんで、俺のマンションが競売にかけられているんだ?」マカオの地方裁判所が破産者の財産差し押さえをし、ソレを競売に掛けていた。「聞いてないよぉ~」
深センの銀行・招商銀行から金を借りた男が返済出来なくなっていた。男の名は「黄群(WANG KUAN)」広東語で読んじゃうと「ウォン・クヮン」。銀行側はマカオの地方裁判所に民事訴訟。破産者・黄群氏のマカオ内の不動産物件を差し押さえして競売することを要求していた。ところがどこでどう間違ったのか、裁判所はクヮンつながりで「黄坤(マカオの身分証の登録名だとHONG KUAN)」さんの不動産「達勝街48~52号、同安街1~1B号、および興隆街29~35号3階D室」を競売にかける手続きをしてしまったのだ。漢字名を口に出したら同音なだけで、まったく無関係の二人が間違えられた。当局は当事者の身分証ナンバーをチェックすることもせず、うっかり銀行に競売させてしまったというとんでもない事件が発生したというわけ。
マカオの裁判所およびマカオ行政長官事務室からはいまだにお詫びの発表もない。事件発生から一年経っているが黄坤さんは「どうしていいやらさっぱりわからん」と弱り果てている。なぜかというと「競売でこの家を競り落とした新オーナーにしてみれば、なんら落ち度はなく、新オーナーが不利益を被るいわれはない」と弁護士が言うからだ。黄坤さんが新オーナーに対して訴訟を起こしても勝ち目はないだろうとのこと。
マカオの立法會議員である呉國昌氏は、黄坤さんはマカオ地方裁判所に公開質問状を送り、裁判所からのお詫びと弁償を出させるようにし向けるしかないとアドバイスしている。