松江から一畑電車に乗って、
出雲大社前駅までやってきました。
文化財にも指定されている洋風の駅舎。
登録名称は一畑電鉄出雲大社前駅舎【国登録有形文化財】といいます。
この駅舎を出て右(画像だと左)に歩けば出雲大社に行けますが、私はあえて反対側へと歩き出します。
大社前駅が面している神門通り。
大正3年(1914年)整備された参道を南に歩いていくと、すぐに見えてくる大きな大きな白い鳥居。
出雲大社の一の鳥居(神社に向かう際に通る最初の鳥居)にあたる出雲大社
神門通りの造成と大正天皇の即位を祝い、出雲国の建設会社社長・小林徳一郎が大正4年に寄進したものだそうです。
大鳥居は鉄筋コンクリート造で、建設当時は日本一の高さを誇りました。
高さは23メートルで、本殿の高さ24メートルを超えないように抑えたのだとか。
通りをさらに進んでいくと、
歌舞伎踊りの創始者といわれる伝説の女性・
そしてGoogle Mapさんのいうとおりに歩いていき、
旧大社駅に到着しました。
正面ではなく駅の裏側に来てしまったんですけどね。
旧大社駅。
「旧」の文字が冠についていることからわかるとおり、この駅に列車が来ることはありません。
平成2年(1990年)4月1日までは、出雲市駅からのJR大社線の終着駅でした。
大社駅の営業終了とともに、JR大社線も廃線となってしまいましたが、旧大社駅周辺の線路やプラットホームは残されています。
駅の裏手から、静寂の構内へ。
当時は2面3線のプラットホームも、いまは動かないD51形蒸気機関車(デゴイチ)が停まっています。
機関車の番号は「D51 774」。
昭和17年(1942年)に製造、使用開始されてから、昭和49年(1974年)に運用が終了するまで32年間、じつに107万kmを走破してきたそうです。
ここがボイラーで、ここから石炭やコークスを投入するところですな。
運転席はボイラーの横にあって、かなり狭いですな・・・。
蒸気機関車の中に初めて入ったので大した感想は出てきませんが、なかなかにおもしろかったです。
1番のりば&2番のりば。
かつてはここに構内踏切が設けられていたのでしょうね。
「たいしゃ」駅の駅名標。
次はあらかや(荒茅)駅・・・も、その次の出雲高松駅も廃止されています。
旧大社駅本屋【国指定重要文化財】、「本屋」は「ほんや」と読みます。
左右対称の和風建築ですが、鳥が両翼を延ばしたかのような華やかさももっている駅舎建築の傑作といえますね。
駅舎が重要文化財に指定されている例は、東京駅丸の内本屋、門司港駅本屋と、こちらの旧大社駅本屋の3件だけ。
東京駅、門司港駅が洋風建築なのに対し、旧大社駅は和風建築となっています。
近くにある出雲大社前駅舎が洋風なのは、旧大社駅の和風建築に対比して建造されたともいいます。
静寂の旧大社駅でひとときの安らぎを得、いよいよ出雲大社を参拝します。
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