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鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

茶屋街めぐり・第2章~小説の舞台・主計町茶屋街

2012-10-29 | 街並み

2 0 1 1 年 1 2 月 2 5 日 ( 日 )

午 後 3 時 5 2 分

石 川 県 金 沢 市

浅 野 川 沿 い



ひがし茶屋街から、浅野川沿いにそぞろ歩きました。

浅野川大橋

3つのアーチが印象的な浅野川大橋【国指定登録文化財】。

此岸側、画像の左側向こうがひがし茶屋街
そして彼岸側、画像の右側に主計町茶屋街

主計町茶屋街

向こう岸へは、中の橋という歩行者・自転車専用の橋を渡ります。

中の橋

あまり人が通っていなかったのか、橋には雪が積もったままです。
橋は細く、そして滑りやすく、なかなか怖い橋です。


主計町茶屋街

中の橋を渡ったところにある主計町茶屋街。
川沿いの道から入った脇道が細く、雰囲気がすばらしい。

細い脇道を歩いていくと、とある階段へと出ます。

主計町茶屋街・暗がり坂

この坂は暗がり坂といいます。

主計町茶屋街・暗がり坂

暗がり坂を上ると、

久保市乙剣宮

久保市乙剣宮.jpg

久保市乙剣宮という神社の裏側に出ます。
(読み方は「くぼいちおとつるぎのみや」。そのまんまでした)
かつては、神社の境内の裏側から旦那衆がこっそりと花街へ遊びに行くための通路だったそうです。

主計町茶屋街

主計町茶屋街

まだ日は沈んでいませんが、いささか薄暗い。

暗がり坂とは違うもうひとつの坂。

主計町茶屋街・あかり坂

こちらはあかり坂という名がついています。

主計町茶屋街・あかり坂

暗がり坂と違い、こちらの坂にはずっと名前がありませんでした。
そこで住民が、金沢ゆかりの作家・五木寛之氏に名付けを依頼しました。
氏は自身の小説の中でこの坂を記述し「あかり坂」と命名したのです。



外は寒いし、雪も積もっています。

しかし、茶屋街は夜にこそその真の姿を見せてくれます。
その姿を目にするため、日没まで茶屋街をぶらついていました。





茶屋街めぐり・第1章~ひがし茶屋街で芸者遊び?

2012-10-29 | 街並み

2 0 1 1 年 1 2 月 2 5 日 ( 日 )

午 後 2 時 1 0 分

石 川 県 金 沢 市

ひ が し 茶 屋 街



ひがし茶屋街にやってきました。

ひがし茶屋街(昼)

「茶屋」というのは、道端で団子とお茶を売っているようなのではありません。
しんみりとしたお座敷で、芸姑遊びをする・・・というところ。

ここは江戸時代の吉原、現在の先斗町のようなところでした。
現在は観光地てしての面が強く、特殊浴場のようなたぐいのところは一切ありません。


ひがし茶屋街「志摩」

ひがし茶屋街のメインストリートに面している茶屋「志摩」【国指定重要文化財】。
江戸時代に建てられた茶屋が現存しています。

「志摩」・前座敷

「志摩」の中に入ります。
まずは前座敷です。

座敷にやってきた客は、床の間を背にして座り、酒を飲み肴を食べます。

「志摩」・前座敷控え

すると、向かいの控えから芸姑さんが登場(#^.^#)
唄を謡い、曲を弾き、舞を舞って客を楽しませます。

「志摩」・はなれ

こちらははなれの間
「志摩」には客座敷が3つあり、前屋敷からは文字通り離れたところにありました。
密談をする際や、お忍びで来る客のために用いられたそうです。

「志摩」・台所

華やかな座敷から隠れるようにたたずむ台所
豪華な料理を作るにはとても手狭です。

じつは、茶屋は基本的に料理を作ることはなく、仕出屋などから取り寄せるのが普通でした。
つまり、遊ぶ場所を提供する「貸し座敷」の役割を果たしていたのです。

そして茶屋の勘定はその場で払うものではなく、後日払いが普通でした。
たしかに、気分よく遊んですぐに「金払え」では興ざめです。
そのかわり、客の信用がとても重視され、「一見さん」が茶屋に入ることはきわめて稀でした。

お茶屋でお茶@ひがし茶屋街「志摩」

お茶屋で一服。なかなかよろし~



「志摩」の向かいにある、もう1軒の茶屋・「懐華楼」【金沢市指定保存建造物】。

ひがし茶屋街「懐華楼」

現存する茶屋で、こちらは今もなお茶屋として営業しているのです。
(「アルバイト募集」なんて貼り紙もあった!)
つまりはここには現役の芸姑さんがいるってことなのです(#^.^#)

「懐華楼」入口

受付は、芸姑さんと思われる着物を着こなした女性。
まだ夜ではないので、おしろいは塗っていませんが、艶っぽさが感じられます。

「懐華楼」朱塗りの階段

朱塗りの階段を上り、

「懐華楼」朱の間

朱色を基調とした朱の間
画像では、座敷と控えの間にあるふすまは外されています。

「懐華楼」群青の間

「懐華楼」群青の間

群青色を基調とする群青の間
落ち着いた雰囲気のあるこの間は、身分高い者のための座敷であったそうです。

「懐華楼」市松の間

朱の間と群青の間のあいだに設けられた市松の間
互いの座敷からの話が聞こえないようにするため設けられました。
そのため、通常は使用されない部屋です。

「懐華楼」裏階段

互いの座敷の客が鉢合わせしないように、群青の間の客は裏階段から出入りしました。

「懐華楼」離れ控室

この向こうは芸姑さんの控室
芸姑さんは・・・いませんでした。
現在は別の部屋が控室になっているのでしょうか。

「懐華楼」1階の客座敷

いささか暗い1階の客座敷で、

お茶屋でお茶@懐華楼.jpg

またまたお茶屋でお茶。
この日は抹茶を3杯飲んだことになります。

「懐華楼」では、入場のときにお茶を申し込む必要があります。



「懐華楼」を出て、もうしばらく茶屋街をぶらりとします。

・・・ついに芸姑遊びはできませんでした。