キリン・ラガーのコマーシャル。白髪の寺尾聡がルビーの指環を歌っています。
「あぁ」「年とったなぁ」というのが正直第一印象。 しかし、そのわずかなCMの現在と過去の映像に釘付けになった。懐かしさがこみ上げてくる。
人というのはこういったメディアに刺激される生き物なんだなぁ。うぅ~ん、俺の場合は、普段も聞いているのになぁ。
思い出して、棚をごそごそ物色。
「ありました。」
誰に報告するわけでもないけど、ひとりごと。
手には「Reflections」のLP。 LPですよLP。 LPってなに?って真剣に言われそうだけど、レコードの大きいやつです。小さいのはシングル。EP。大きいのは33回転。小さいのは45回転。歌詞カードが大きくて、これもなつかし~。
SPはもっと昔のタイプ。回転数は78回転。
やはりキリンのホームページではCMギャラリー公開中でした。ここでも早速視聴。メイキングムービーも見応え有り。かなり素敵。
ここで、「あれれ」と。プレーヤーの中に見慣れない方が。 ドラムの人が違うような。
ドラムは林立夫さんのはず。私は大瀧詠一のファンでもあるので、間違いないはず。
「??? 林さん死んだかな・・・。」
不安になって検索したが、まだ生きてるみたい。安心しました。
でも、なんでだろ?
このCMは昔の仲間が集まってさ、
「みんな元気か。変わりないな。キリンラガーで一杯やろう。ングング」っていうコンセプトのはず。 なんか納得いかない感じになってきました。
それに、もしあのルビーの指環のドラムが林立夫じゃないなら、昭和56年からずっと今までの思いこみがすべて裏切られてしまうようで・・・・怖いです。
それはさておき、寺尾聡「Reflections」は素晴らしいアルバム。
『「奇跡」と言っている人もいますが、まぁ私にとっての奇跡アルバムは「Atmosphere」ですけどね。』
以下は私の勝手な解説です。
1、『HABANA EXPRESS』
軽快なテンポから始まる爽快な曲。(歌詞は別として。)
寺尾聡は、アルバム「reflections」のイメージはこの曲、と後に語っている。
歌詞は有川正沙子さん。そのかいあって歌詞は難解。窓を開けると自分に戻る、というフレーズは後に杉山清貴とオメガトライブの『FIRST FINAL』の中でも使われた。
2,渚のカンパリーソーダ
雰囲気は明るいが、声が暗く、総合すると全体的に暗い。という不幸な曲。(わたしは大好きなんですよ。)
小学生の時にこの曲に触発され、カンパリーソーダの缶入り、(あれ、これなんて言うんだろ。缶ビール・缶チューハイ・・・ 流れから言うと缶カンパリソーダか?)を購入。あまりの苦さにびっくりした事を思い出す。チャリンコ乗りながらカンパリソーダ。 頭が痛くなるような夏の暑い日に有線から良く流れていたことを思い出す。
今でもカンパリは大好き。
3,喜望峰
渋い曲。う~ん。一歩間違えばレゲエっぽい曲。B面の予期せぬ出来事と並び、私の中では影が薄い曲の一つ。。
所ジョージの「日本全国ダーツの旅」はこの曲がヒントになっていると今でも思っている。
4,二季物語
文字とおり二部構成になっている。広い空間が感じられ、季節感溢れる秀曲。
この当時の歌にしては珍しく8分もあり、横になって聞くとこの曲の途中で寝てしまう。
歌詞の中の「水鳥ながめる もの憂い午後は空白・・・」の空白部分は声にださない。
カラオケで歌詞がでてもここは声に出さないのが正しい。
5,ルビーの指環
ご存じのとおり大ヒット曲。名曲。私の場合は20回ぐらい聞いてやっと好きになった記憶がある。最初は、「なんだこれ、暗い曲だな」としか思えなかった。
小学校5年の時に朝日少年自然の家のキャンプファイヤーで5年1組のみんながたいまつをかかげながら歌い、全然盛り上がらなかった。
6,SHADOW CITY
寺尾聡の「Reflections」時代の幕開けはこの曲からだ、と言うことが「Reflections」のクレジットに書いてあった。それに恥じない名曲。
曲の半分が「テュルル~」。夕日が沈んでから、真っ暗闇になる間のわずかな時間に聞く曲。もちろん部屋の電気を消して。
7,予期せぬ出来事
え~、喜望峰と並び印象が薄い曲。小学生だった頃は歌詞の内容がちんぷんかんぷんで、自分の中ではどうでもよい曲だった。(今は違いますが・・)
8,ダイヤルM
ブレスが効いた渋い曲。都会の真夜中の雰囲気がずんずん迫ってくる感じがする。
恐らくは真っ黒な回転ダイヤル付きの電話がジーコ、ジーコ、「この電話は現在使われておりません。もう一度番号をお確かめの上ダイヤルするか・・・」と登場する。
携帯世代では最初のジーコ・ジーコがわからないのではないかと心配になる。
小学生の頃、うちの電話で間違い電話をかけても、「この電話は現在使われておりません・・・」のアナウンスが、この曲と同じお姉さんの声でないことがすごく不満だった。あほくさ。
9,北ウイング
男と女の愛を歌ったシズル感あふれる名曲。
これ又小学生の私には全く理解出来ない歌ではあった。中学生ぐらいになって風呂にはいるときアソコを隠すようになるにつれ、好きになった曲。大体、「北ウイングってなに」って感じだった。
10,出航(SASURAI)
男はこういう生き方があるんだ。孤独なんだ。朝早く起きなきゃ。みたいな名曲。
私が生まれて初めて自分の小遣いで購入したシングル盤。(LPはもちろん、「reflections」。)
町には1軒のレコード屋さんしかなく、おまけに品揃え最悪。(LPはもちろん、予約して買った。冬だったような気がする。)
そんなことで、自衛隊の駐屯地内にあるレコード屋にチャリンコで買いに行った。帰ってきてから文字とおりレコードがすり切れるまでリピートの鬼。しかし、レコードより先に針が調子悪くなった。
色々書きましたが、事実と違う所もあるかもしれません。ご容赦ください。
結果、なにが言いたかったかというと、こんな文章を2時間も掛かって打ち込むほどに、私は寺尾聡の歌が好き。と言うことです。だから、寺尾さん、新曲出して~。
サベージ時代のことなどは又後日書きたいと思います。お・し・ま・い