麻布十番未知案内 BLOG編

麻布十番のこと、赤い靴の女の子「きみちゃん」と「きみちゃんのチャリティー」のこと(HP編 http://jin3.jp)

★口座番号3桁の普通預金・・・解約

2011年10月19日 | 店声仁語

★ひとつの区切りをつけてきました。みずほ銀行麻布支店(旧富士銀行)。有限会社ローリエヤマモトのメインバンク、そんな大げさなものではありませんが長い取引でした。都市銀行にとっては小さな商店との取引なんてゴミのようにしか思っていないのでしょうが、その昔、営業の態度に「一寸の虫にも五分の魂」と、店の口座、個人の口座、家族の口座もみんな引き上げて、それでも感傷的な取引記念に当座預金と私の普通預金口座をひとつ残しておきました。私の口座を記念にというのは、口座番号が○○○と3桁だったからです。今は新店舗でも7桁の口座番号が普通ですが、私の口座番号は前にゼロも付かない数字3桁だけだったのです。その3桁の普通預金は、私が生まれたとき、当時麻布十番にあった安田銀行に父が開いてくれた口座でした。安田銀行は、戦後1943年に富士銀行になり、2002年には合併してみずほ銀行になりましたが、何故か3桁の口座番号は変わることなくそのまま生きていました。店の当座預金も取引先への支払が小切手から振り込みに変わり必要もなく、当座預金も普通預金もそれからずっと使うこともなくほうってありました。今春創業100年の店を閉店したこともあって解約することに、また口座番号3桁の普通預金も一緒に解約することにしたのです。
  「珍しいでしょう、口座番号3桁」
  「はじめて見ました。今はみんな7桁ですから」
それだけの会話で事務的に処理される解約でした。十何年か前、銀行の態度に腹を立て、せめてもの小さな抵抗に店の口座、家族の口座を引き上げたとき、感傷的に父の形見のような口座番号3桁の普通預金口座を残していたのですが、銀行が安田銀行、富士銀行、みずほ銀行と変わるなか、この口座番号は3桁のまま変わることなく70年使われていたのです。まさに「古来稀なり」の取引ですが、「長い間ありがとうございました」でもなく事務的に処理される解約でした。それでも、いやな銀行の態度を今一度かみしめて、長かったひと区切りにすっきりした思いの今日この頃です。

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