★「引越し蕎麦」という言葉はもう死語なのだろうか。江戸時代に始まったと言われる「引越し蕎麦」は、「おそばに参りましたので、細く長いお付き合いをよろしく」という江戸っ子の洒落からきているそうだ。近所に住んでいても、面識のない人には声をかけにくいという雰囲気がお互いにあるので、ここは新しく転居してきた方から「引越しそば」を片手に一声かけておいた方が、その後の新生活が円満に充実したものになるのではないかと、本来はそのような 意味合いで始まった「引越し蕎麦」は、東京では昭和の初め頃までごく一般に行われていた風習だった。
最近では元来の意味も薄れて、引越し当日に家族や手伝いをしてくれた人達と一緒にお蕎麦を食べることが「引越し蕎麦」と言われているとか、今風なの だろうか。近代化されたマンション生活では隣人がどんな人かもわからないことがごく普通のようだが、商店街に新しく開店したお店がそんな感じだとしたら、挨拶がないことに不快感を感じるのは高齢者のひがみ、歳とったせい だろうか。長い間空き店だったビルが改装工事はじめたときは、よかった、どんなお店がオープンするのかと喜び期待しながら見ていたのだが、「工事中ご迷惑をおかけします」のひと言もなく、「新しく開店しました、よろしくお願いします」のひと言も、向こう三軒両隣にさえない新店舗。そんなものか、マニュアル以外のことはやらない、そんなものかと思いながら、それでもオープンの日にはお祝いにと買い物に行ってみたが、挨拶がないくらい だから誰が店長かオーナーかもわからない。
売れればいい、流行ればいい、これが現代風の経営だとしたら寂しい限りである。それとも前期高齢者に片足がかかった私の考えが古いのだろうか。いや、そんなことはない、麻布十番は温かな心のふれあう街づくりをしてきたのだから、ごく普通の挨拶ぐらい出来る店、店員マニュアルをもって欲しいと思う今日この頃である。
因みに、一年間工事が止まっていた向かいのビルの責任者は、工事再開にあたって「長い間ご心配をおかけいたしました。また工事が始まりますのでご迷惑をおかけいたしますがよろしく」と挨拶にきていった。「よかったね、気をつけて工事して」と返す言葉、それが近所付き合いではないだろうか。
最近では元来の意味も薄れて、引越し当日に家族や手伝いをしてくれた人達と一緒にお蕎麦を食べることが「引越し蕎麦」と言われているとか、今風なの だろうか。近代化されたマンション生活では隣人がどんな人かもわからないことがごく普通のようだが、商店街に新しく開店したお店がそんな感じだとしたら、挨拶がないことに不快感を感じるのは高齢者のひがみ、歳とったせい だろうか。長い間空き店だったビルが改装工事はじめたときは、よかった、どんなお店がオープンするのかと喜び期待しながら見ていたのだが、「工事中ご迷惑をおかけします」のひと言もなく、「新しく開店しました、よろしくお願いします」のひと言も、向こう三軒両隣にさえない新店舗。そんなものか、マニュアル以外のことはやらない、そんなものかと思いながら、それでもオープンの日にはお祝いにと買い物に行ってみたが、挨拶がないくらい だから誰が店長かオーナーかもわからない。
売れればいい、流行ればいい、これが現代風の経営だとしたら寂しい限りである。それとも前期高齢者に片足がかかった私の考えが古いのだろうか。いや、そんなことはない、麻布十番は温かな心のふれあう街づくりをしてきたのだから、ごく普通の挨拶ぐらい出来る店、店員マニュアルをもって欲しいと思う今日この頃である。
因みに、一年間工事が止まっていた向かいのビルの責任者は、工事再開にあたって「長い間ご心配をおかけいたしました。また工事が始まりますのでご迷惑をおかけいたしますがよろしく」と挨拶にきていった。「よかったね、気をつけて工事して」と返す言葉、それが近所付き合いではないだろうか。