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中学校教師 生き残り術

平凡な中学校教師が、中学校現場の「小技」「知恵」「うまくいったエピソード」「失敗例」を紹介します。

(279)卒業式 保護者代表挨拶をやめて 保護者は拍手

2020年02月28日 | 教職員の働き方
 1月の職員会議でこう提案しました。
 「卒業式の保護者代表挨拶(学校関係者への謝辞)を無くしてみませんか。PTA役員選出のとき、学年PTA会長の保護者代表挨拶に抵抗感が大きいことを感じます。卒業式の時間短縮もできます。何より、学校職員が計画する式次第の中に、保護者から職員への謝辞を入れること自体がおかしなことです。いかがですか。」
 
 反対意見があることを覚悟で、おそるおそるの提案です。
 「どうしてもやりたいという保護者がいたらどうするのですか」と質問はありましたが、学校長の決済をいただき、今後の卒業式と入学式の保護者代表挨拶は無くなりました。

 代表挨拶を受けていただいていた保護者に、今回の決定(挨拶なし)を電話でお伝えしました。すると、「本当ですか?」とほっとされているように私には感じました。やる気満々でしたら、申し訳ないのですが。
 もしやる気満々の方でしたら、この春の卒業式は保護者代表挨拶をお願いして、次年度の卒業式から、無しとするつもりでした。
 代表挨拶を無くしてこの春の卒業式の計画を立てましたが、結果的には来賓の挨拶など多くの部分を無くした縮小版で行われました。

 勤務校では2月の学級PTAの会合で次年度のPTA役員選出を行っています。
 次年度PTA役員選出時に保護者に向けて、卒業式の保護者代表挨拶を行わないことを伝えました。すると、保護者から拍手が起こりました。保護者代表挨拶の負担感の大きさを実感しました。勤務校で進めているPTA役員の仕事のスリム化についても保護者にお知らせしました。その後、PTA役員の選出では、立候補も多く、短時間で円満に会合は終了しました。(これは私の主観です。)
 新学年PTA会長さんは「本当に挨拶はないですね。約束をしてくれますね。」と職員に尋ねて確認をしていました。この言葉が、保護者代表挨拶の負担の大きさを示しています。

 都市部では、PTA活動への参加は任意であり、PTAに所属しないことを明言される保護者がおいでになることを耳にします。PTA活動の負担が大きいことを理由にPTAの参加者が減るよりも、PTA活動をスリム化して学校への協力者(学校のつながっている大人)が増える方が生徒たちや学校職員、地域にとって有益です。
 卒業式の保護者代表挨拶廃止をお知らせしたときの、保護者の拍手は象徴的でした。

 この1月、2月の保護者代表挨拶廃止をめぐる同僚と保護者の反応を見て、これだけ多くの人が改善を望んでいたが口に出せていなかったことを知りました。
 勤務校では、反対意見なしで、今後の入学式と卒業式の保護者代表挨拶の廃止が決まりました。

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