伝説

夕方

テレビ番組を見ていた親父が何気に語り出した


親父「だいぶ前の話やねんけどなぁ

難波の病院に検査に行ったんやけど

検査が終わって帰る時にめっちゃお腹空いてたんよ

で、とにかく何か食う処が無いか探してたんやけど喫茶店しかあらへんかってん

でも喫茶店やったら焼き飯とか焼きそばとかの
軽食くらいは食べさせてもらえるやろと思ってその店に入ったんやけど

なんか普通の喫茶店と雰囲気が違うかってん」



僕「は？どういう事？」



親父「何かなぁ‥

ドアが二重になっててん


そいで

喫茶店やから何か軽食のメニューが無いか聞いたらサンドイッチくらいしかでけへんって言われたんよ


なんか『カフェ』って書いてるからふつう軽食くらいは置いてるもんやと思うやんなぁ？

でもなんかその喫茶店ではみんなあまり食事みたいなのをとったりしてないねん

なんかワシ、場違いな店に入ったなぁと思ったんやけど注文してもうた後やし

とりあえず出してくれたサンドイッチとコーヒーをよばれてその店を出たんや」


僕「若い娘向けの洒落たカフェやったんちゃうかなぁ？ミナミやったらそんな風なお店あるやろし
でもドアが二重ってのはエラい物々しい店やなぁ‥若い娘とかが入る店って感じやないやん」



親父「ああ、二重のドアな。なんか猫が飛び出さんように二重にしてあるみたいやったわ

そういえばあの喫茶店、店中に猫がイッパイおったで

ワシがサンドイッチ食うてたら膝の上に乗ってきよって可愛かったわ」と

タマ駅長が映っているテレビ番組を観ながら語った親父







オヤジ‥





それって






猫カフェですから





70近いオッサンが事情も知らず
猫カフェで普通にお食事してきた話


親父

アンタすごいわ‥
(;゜;ж;゜; )ブッ