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あや乃古典教室「茜さす紫の杜」

三鷹市&武蔵野市で、大学受験専用の古文・漢文塾を開講しました。古文教師の視点から、季節のいろいろを綴ります。

漢詩37(雪月花の時①)

2013-11-01 10:32:52 | 漢詩
有名箇所)
琴詩酒の友 皆我を擲つ
雪月花の時に 最も君を思う 

漢詩)
五歳優游同過日
一朝消散似浮雲
琴詩酒友皆抛我
雪月花時最憶君
幾度聴鶏歌白日
亦嘗騎馬詠紅裙
呉娘暮雨蕭蕭曲
自別江南更不聞

書き下し)
五歳の優游(いういう)同(とも)に日を過ごし
一朝消散(いっちょうしょうさん)して浮雲(ふうん)に似たり

琴詩酒(きんししゅ)の友(とも) 
皆(みな)我(われ)を擲(なげう)ち
雪月花(せつげつか)の時
最(もっと)も君(きみ)を思(おも)う 

幾度(いくたび)か鶏(けい)を聴き白日(はくじつ)を歌い
亦(ま)た嘗(かつ)て馬に騎り紅裙(こうくん)を詠ず
呉娘(ごじょう)の暮雨蕭蕭(ぼうしょうしょう)の曲
江南に別れてより更に聞かず

現代語訳)
五年の間、君と過ごした楽しい日々は、
ある朝、浮雲のように消え去ってしまった。

今はもう、あの時の琴の友、詩の友、酒の友は、
みな私のもとを去り、散り散りになってしまった。
新たな年を迎え、雪のとき、月のとき、花のときが巡ってくるたび、
多くの友の中でも、殊に君のことを懐かしく思い出す。

どれだけ「黄鶏」の歌を聴き、「白日」の曲を歌ったことだろう。
馬に乗って、紅衣を着た美人を詠じたこともあつた。
呉娘の「暮雨蕭蕭の曲」は、
江南で、君と別れて以来、一度も聞いていない。


こちらの漢詩の一節も、
「村上の先帝の御時~」という話の中で、
清少納言が書き残してくれていて、有名です。

古文ブログでも、
7月の半ば頃からの、「蔵人」特集で取り上げてます。
http://blog.goo.ne.jp/ayano-koten/m/201307
詳しくは、そちらを、読んでくださいましね。

***検索していると、
上村松園の「雪月花」について書いている方のブログに辿りつきました。
http://kusagusa.exblog.jp/5467005
あんまり、嬉しかったので貼っておきます。

ブログ主様。私も上村松園、大好きです~
いつぞやの上村松園展、行きました♪

***
なお、今回の漢詩特集は、
参考文献&参考ブログが多数ありますので、
特集の最後にまとめて記載し、
謝意を表したいと思っております。

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